人生100年時代といわれるように、日本では長生きの時代に突入しています。
厚生労働省「令和3年簡易生命表の概況」によると日本人の平均寿命は男性81.47歳、女性は87.57歳となっています。近いうちに女性の平均寿命は90歳を突破するかもしれません。
長い老後を過ごすにはお金が必要です。退職後の収入源は、一般的に年金がメインとなると考えられます。将来のためにも年金は重要ですが、どのような制度でいくらくらい受け取れるのかよく分からない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は公的年金について、制度や実際に受け取れる金額をご紹介していきます。
1.【公的年金】制度のおさらい
まずは日本の年金制度についておさらいしていきます。
日本の公的年金制度は「国民年金」と「厚生年金」の、いわゆる2階建ての制度が採用されています。
年金の支給は2カ月に1回行われ、偶数月に2か月分が振り込まれます。参考までに新年度の最初の年金支給は6月15日でした。
では国民年金と厚生年金の特徴を確認していきましょう。
1.1.「国民年金」とは
まずは「国民年金」ですが、日本に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務があります。期間中に納める保険料は一律で決まっています。ちなみに、2023年度の国民年金保険料はひと月あたり1万6520円です。
納付期間は20歳からの40年間ですが、12カ月×40=480カ月を納付すれば「満額」が受給できます。保険料が一律のため、納付期間が同一の場合には受給額も同じになります。
1.2.「厚生年金」とは
厚生年金は、国民年金に上乗せして加入する仕組みです。国民年金とは違い、加入期間中の保険料は収入によって異なるため、加入期間が同じでも将来の年金受給金額は異なります。
国民年金は受給額に差が出にくいですが、厚生年金は個人差が出やすい仕組みといえるでしょう。