新NISAつみたて投資枠のポイント1.分散しすぎない
金融庁によれば、つみたてNISAの対象商品は232本です(2023年6月19日公表)。新NISAでの銘柄数はまだわかりませんが、商品本数の多さに迷う方も多くなると想定されるでしょう。
投資のリスクを減らす方法の一つとして、「分散投資」があります。
新NISAは年120万円まで、月10万円まで非課税で投資が可能です。商品選びに迷って決めきれずに、また分散投資がいいからと、何本も選んでしまう方もいるかもしれません。
しかし、つみたてNISAの対象となっている投資信託やETFは、もともと複数の商品や銘柄、地域に分散されている商品です。
たしかに全世界株式や新興国株式、日経225、S&P500など投資対象は商品によってさまざまであり、それによってパフォーマンスも変わりますが、分散投資が大切だからと5本も6本も保有してしまうと管理がしにくくなるでしょう。
もともと分散されていることを念頭に、長期間運用し続けられると思える商品をしっかり選ぶようにしましょう。
新NISAつみたて投資枠のポイント2.商品を何回も変えない
その時の社会情勢により、日本株がいい、新興国株式がいい、米国株式がいいなど人気の投資対象は変わる傾向にあります。
それにつられて何度も商品を変えないようにしましょう。
先程確認した通り、積立投資には利息に利息がつく「複利の効果」があります。
金融庁は投資期間と複利効果の関係として、投資期間が短いと複利効果は小さく、投資期間が長いと複利効果も大きくなっていくと公表しています。
積立投資は投資期間が長いことで、価格変動リスクが小さくなり、安定した収益が期待できる傾向にあります。途中で何度も商品を変えてしまうと、リスクが上がったり、複利の効果が期待しにくくなったります。
世の中のトレンドが変わることは想定した上で、それでも長期的に保有したいと思える銘柄選びをしましょう。
新NISAつみたて投資枠のポイント3.暴落で急に積み立てをやめない
長期間投資をおこなう中で、1番悩む局面が株価の暴落でしょう。
株価の下落局面では、ニュースなどを見てつい積立をやめたり、積立額を減らしたりしたくなる方もいると思います。
ただ、毎月一定額を買い付ける積立投資は、価格が安い時に口数を多く購入することができます。
逆に価格が高いときに購入できる口数は少なくなりますが、このような買付をおこなうことで平均的な購入単価を安くすることができるのです。
長期間運用を続けていれば、株価が暴落する局面もあります。その時に焦って急に売却しないよう、下落局面での動きについても前もって考えておきましょう。
2024年の新NISAに向けて運用の検討を
今回確認したように、積立投資は長期間運用を続けることが大切です。
新NISAがはじまるまでにはまだ時間がありますから、長く運用を続けられると思う投資対象について考えてみるといいでしょう。
参考資料
宮野 茉莉子