60歳以上で「貯蓄2000万以上ある」割合は?
次に、60歳以上の貯蓄額の内訳を見ていきます。
同じく総務省の「家計調査(貯蓄・負債編)二人以上の世帯 詳細結果表 2022年」によると、世帯主が60歳以上の集計世帯数は、597万1958世帯あります。
そのうち、貯蓄額が2000万円以上ある世帯数は以下の通りです。合計で、256万1431世帯となっています。
貯蓄額が2000万円以上ある世帯数は、合計で256万1431世帯となっています。これは、60歳以上の世帯全体のうち、約43%にあたります。つまり、約4割の高齢者世帯が、貯蓄が2000万円以上あることがわかります。
60歳以上「貯蓄4000万円以上」ある割合は?
さらに、貯蓄が4000万円以上あるような、お金に余裕がある世帯はどのくらいいるのか、チェックしていきましょう。
2022年の家計調査によると、60歳以上の世帯のうち、貯蓄現在高が4000万円以上ある世帯は、108万903世帯となっています。
これは、60歳以上の世帯全体のうち、約18%にあたります。つまり、約2割弱の高齢者世帯が、貯蓄が4000万円以上あるということになります。
老後に「貯蓄2000万円」そんなに貯められる?
現在、約4割の高齢者世帯が貯蓄が2000万円以上あり、さらに約2割弱の高齢者世帯が、貯蓄が4000万円以上あるということが分かりました。
30歳代から貯蓄を始めて、約30年かけて老後のお金を貯める場合、2000万円貯めるには毎年平均66万円、毎月5~6万円の貯金が必要です。
また、30年間で4000万円貯めるには年間133万円、毎月11~12万円を貯める必要があります。
自分たちにはそんなにお金を貯めることができないと不安に思っている方もいるかもしれませんが、老後の資金の貯め方はさまざまな方法があります。
NISAやiDeCoなど、お得にお金を増やすことができる可能性がある資産運用を活用したり、会社からもらえる退職金を組み合わせると、貯蓄2000万円を達成することができる可能性があります。
老後の資金を準備するために、活用することができる制度について調べながら、計画的にお金を準備していきましょう。
60歳代以上の貯蓄まとめ
現在の高齢者世帯が具体的にどのくらい貯蓄があるのかを知ると、自分たちの老後の生活もイメージしやすくなりますね。
今回ご紹介した高齢者世帯の貯蓄額と、現在の自分の貯蓄額を比較しながら、老後までにあとどのくらいお金を貯めなければいけないのか、しっかり認識しておきましょう。
そして、老後に慌てないためにも、計画的にお金を貯めていきましょう。
参考資料
下中英恵FP事務所 下中 英恵