投信1編集部によるこの記事の注目点
- マンションの資産性は立地などで大きく変わります。マンションサプリでは今回、中古マンション相場サイト「マンションマーケット」に掲載されている、江東区にある地上階数20階以上の中古分譲マンション(タワーマンション)を対象に2016年8月から2017年8月の1年間における価格上昇率を調査しました。
- その結果、1年前に行った同様の調査とは、そのランキングが大きく変化。昨年の調査で価格上昇率トップ10にランクインしたタワーマンションのうち、今回もランクインしたタワーマンションはわずか1つだけという結果になりました。
- ランキング入りしたタワーマンションの中には、1年という比較的短い期間で大きく価格が変動したものもあります。秋からの不動産取引シーズンに向けてどのような動きを見せるのか注視したいところです。
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以前マンションサプリでは、江東区に存在するタワーマンションを対象に、2015年6月~2016年6月の価格上昇率を調査し「江東区のタワーマンション価格上昇率ランキングベスト10」を発表しました。そしてこの度、マンションサプリでは同じく江東区のタワーマンションを対象に、2016年8月から2017年8月の1年間の価格上昇率を調査しました。
※調査概要
- 調査対象エリアは江東区
- 対象は「マンションマーケット」に掲載されている、地上階数20階以上の中古分譲マンション。
- 上昇率は2016年8月と2017年8月の平均㎡単価を比較し算出
- データは2017年9月20日時点のものです
- 1㎡=約0.3坪
第10位 プラウドタワー東雲キャナルコート
<平米単価の推移>
2016年8月時点:65.7万円(坪単価:217.4万)
2017年8月時点:70.0万円(坪単価:231.6万)
<上昇率>
106.54%
第10位は「プラウドタワー東雲キャナルコート」。推移グラフを見ると、この1年間、上下差の大きな価格推移をたどっていることが読み取れます。中でも2016年11月から2017年1月にかけては10万円/㎡近い、大幅な増加となりました。その後価格は右肩下がりを続けていたものの、2017年6月にプラスに転じてからは順調に価格を伸ばしています。
第9位 パークハウス清澄白河ステーションサイド/ウエルタワー深川
<平米単価の推移>
2016年8月時点:72.2万円(坪単価:238.7万)
2017年8月時点:76.9万円(坪単価:254.3万)
<上昇率>
106.51%
<平米単価の推移>
2016年8月時点:67.6万円(坪単価:223.4万)
2017年8月時点:72.0万円(坪単価:238.3万)
<上昇率>
106.51%
上昇率106.51%で同率第9位となったのは「パークハウス清澄白河ステーションサイド」と「ウエルタワー深川」。パークハウス清澄白河ステーションサイドの推移グラフを見ると、2016年9月から現在に至るまで、とても堅調な価格推移が見受けられます。わずかに下降基調ではあるものの、安定感を感じられます。
ウエルタワー深川においても、この1年間は順調に価格を伸ばしており、2017年7月からは70万円台/㎡の高水準の価格を維持しています。
第7位 ブルージュ東大島
<平米単価の推移>
2016年8月時点:46.2万円(坪単価:152.7万)
2017年8月時点:49.7万円(坪単価:164.5万)
<上昇率>
107.58%
第7位は「ブルージュ東大島」。2016年6月から2017年の6月まで、46万円台/㎡が続き、比較的水準の低い価格で推移していました。しかし2017年7月には、50万円/㎡に至るまで価格を上昇させました。8月時点ではわずかに50万円/㎡を下回っていたものの、その後回復を見せ、現在では江東区の平均平米単価に近づきつつあります。
第6位 ツインタワーすみとし毛利館
<平米単価の推移>
2016年8月時点:55.0万円(坪単価:182.1万)
2017年8月時点:59.2万円(坪単価:195.9万)
<上昇率>
107.64%
第6位は「ツインタワーすみとし毛利館」。推移グラフを見ると、まず目に入るのは2016年10月から11月にかけての、とてもダイナミックな価格推移です。1ヵ月で約4万円/㎡の価格上昇となりましたが、大きな変動後にも関わらず、2016年11月以降も大きく価格を落とすことなく堅調な価格推移が見受けられます。
第5位 ルネリバーズタワー東大島
<平米単価の推移>
2016年8月時点:46.8万円(坪単価:154.8万)
2017年8月時点:50.6万円(坪単価:167.3万)
<上昇率>
108.12%
第5位は「ルネリバーズタワー東大島」。1年間の価格推移グラフをみると、2017年3月に一時的に価格を落としたものの、比較的堅調な価格推移が見受けられます。2017年5月以降は50万円台/㎡を維持しており、今後の取引で価格を伸ばせるか注目したいマンションと言えるでしょう。
第4位 イーストパークス大島セントラルスクエア
<平米単価の推移>
2016年8月時点:53.7万円(坪単価:177.6万)
2017年8月時点:58.8万円(坪単価:194.6万)
<上昇率>
109.50%
第4位は「イーストパークス大島セントラルスクエア」。1年間の価格推移を見ると、2017年4月から5月にかけて約5万円/㎡の大幅な価格上昇を記録しました。この価格上昇によって、江東区の平均㎡単価を超える高水準の価格帯となったものの、今後の推移にも注意したいマンションと言えるでしょう。
第3位 スカイシティ南砂
<平米単価の推移>
2016年8月時点:35.7万円(坪単価:118.2万)
2017年8月時点:40.3万円(坪単価:133.4万)
<上昇率>
113.45%
第3位の「スカイシティ南砂」。2016年10月から2017年7月にかけては、42万円台/㎡で横ばいを続けていましたが、7月以降少し下落基調がうかがえます。現時点では下落は止まり、40万円台/㎡で価格を維持していますが、今後回復を見せるのか注目したいマンションです。
第2位 イーストコモンズ清澄白河セントラルタワー
<平米単価の推移>
2016年8月時点:71.2万円(坪単価:235.6万)
2017年8月時点:82.4万円(坪単価:272.4万)
<上昇率>
115.73%
第2位は「イーストコモンズ清澄白河セントラルタワー」。2016年8月から12月にかけて順調に価格を伸ばし、2017年に入ってからは江東区の平均㎡単価を30万円近く上回る高水準の価格を記録しました。現在に至るまで80万円台/㎡を維持し続けており、堅調な価格推移が見受けられます。
第1位 ブリリア有明シティタワー
<平米単価の推移>
2016年8月時点:76.4万円(坪単価:252.7万)
2017年8月時点:89.6万円(坪単価:296.4万)
<上昇率>
117.28%
見事第1位に輝いたのは「ブリリア有明シティタワー」で、価格上昇率は約117%となりました。グラフを見てみると、80万円/㎡前後のという高水準での価格を維持した推移ののち、2017年7月以降、順調に上昇を続けています。比較的高額な値で推移している中でも不安定な空気を感じさせない綺麗な右肩上がりの価格推移を続け、9月現在においては90万円/㎡台に突入し、勢いを感じられるマンションと言えるでしょう。
まとめ
以前マンションサプリで調査した、2016年度の調査「江東区のタワーマンション価格上昇率ランキングベスト10」の結果と本ランキングを比べると、「イトーコモンズ清澄白河セントラルタワー」のみが2年連続ランクインする結果となりました。2016年、2017年ともに、見事TOP5に輝く高い資産性が見受けられます。
江東区の価格上昇率ランキングTOP10にランクインしたタワーマンションは、一部価格差が非常に大きなマンションもあったものの、9月現在は上昇傾向にあるマンションばかりでした。比較的短いスパンでの価格差の大きな推移は不安を感じさせるものの、9月以降の不動産取引シーズンに向け、じわじわと価格が上昇しつつあるように見受けられます。資産性を保ちやすいと言われるタワーマンションですので、今後どこまで価格を上昇させることができるか注目したいですね。
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いかがでしたか? この調査以外にも「マンションサプリ」ではマンションに関する役立つ情報をお届けしています。マンションに住んでいる、または住むことを検討しているという方はぜひ参考にしてみてください。
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