3. 6月支給分から「国民年金(基礎年金)のみ夫婦」がもらう年金はいくらか

もらえる年金の種類は、働き方などによって異なります。受給する年金の種類は以下のとおりとなります。

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」

3.1 【日本の公的年金制度】年金の種類

  • 第1号被保険者(自営業者者、学生、無職の人など) :国民年金のみ
  • 第2号被保険者(会社員・公務員など) :国民年金と厚生年金
  • 第3号被保険者:(第2号被保険者に扶養される配偶者) :国民年金のみ

自営業者がもらえる年金は、国民年金のみです。

では、国民年金のみを受け取る自営業者夫婦は6月にいくらの年金をもらえるのでしょうか。20歳から60歳まで、満額の年金保険料を納めた「国民年金のみ夫婦」がもらえる年金は、月に13万2500円です。

モデル夫婦の月22万4482円と比べて、月に約9万円もらえる年金は少なくなっています。そのため、自営業者などの国民年金のみ夫婦が年金だけで暮らすことは一般的に難しいでしょう。

ただし、月13万2500円は、会社員や公務員経験のない自営業者夫婦がもらえる年金額です。会社員や公務員として働いた経験が少しでもあれば、国民年金に厚生年金が加算されます。

そのため、数年間の会社員経験を経たのちに自営業者やフリーランスになった場合は、厚生年金が加算されることを覚えておきましょう。

4. 年金振込通知書やねんきんネットで年金受給額を知ろう

年金受給額は、現役時代の働き方や平均年収・勤務期間によって異なります。まずは、自分が老後にいくらの年金を受け取れるのかシミュレーションしてみてください。

「ねんきんネット」を使えば、簡単に年金受給額をシミュレーションできます。年金受給額が把握できれば、老後の具体的な生活のイメージが可能です。

生活費が月20万円かかる世帯の年金受給額が月15万円なのであれば、毎月5万円・年間で60万円のお金が不足します。この場合、老後対策は必須です。

自分の年金額を把握したうえで、貯蓄や資産運用などの老後対策を始めてみてください。

また、年金受給者で毎年6月に金融機関等の口座振込で年金を受け取られている方に対しては、6月から翌年4月(2カ月に1回)まで毎回支払われる金額をお知らせする「年金振込通知書」が6月に送付されます。

年金振込通知書では手取り金額がわかるので確認しましょう。

参考資料

苛原 寛