2. 公金受取口座登録制度とは

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公金受取口座登録制度は、特別定額給付金の支給の際の経験を踏まえて創設されました。

給付金を支払うときに振込口座を申請してもらうステップが発生すると、その分時間や人件費がかかってしまいます。

年金世代では2ヶ月に1度、原則として年金を口座振込で受け取っているため、これを公金受取口座に紐付けることで、他の給付金も簡易に受け取れるようになります。

なお、政府は「当該口座残高や取引履歴を把握することはできない」としています。

また口座の紐付けは強制ではありません。不同意の回答を行う機会を確保するとしているため、不同意とすることもできます。

さらに登録された場合でも、マイナポータルや全国の金融機関において抹消・変更はいつでも可能としています。

とはいえ、昨今の不祥事を見ると不安に感じる方もいるかもしれません。

3. マイナンバーカードを巡る不祥事

昨今、マイナンバーカードを巡る不祥事が相次いでいます。

例えば公金受取口座の誤登録について。これは他人の公金受取口座が誤って登録されたというものですが、2023年6月2日時点で15自治体、21件で確認されています。

また2023年6月7日には河野デジタル大臣が会見を行い、公金受取口座の総点検結果を報告しました。

公金受取口座として「家族口座」が登録されたケースが約13万件確認され、さらに家族ではない別の口座が登録されているケースが748件あったとしています。

また健康保険証の情報に関しても、紐付けの誤りが発生しました。

こちらも別人のデータが紐付けられたというものですが、事務処理ミスが原因とされています。

こうした誤登録が不安という方は、まずマイナポータルにログインし、「注目の情報」の「公金受取口座の登録・変更」や「最新の健康保険証情報の確認」から確認できます。

登録情報を確認し、正しい情報になっているか一度確認しておきたいですね。

4. マイナンバーカードの今後

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誤登録や他人の情報の紐付けなど、何かと不祥事の続くマイナンバーカードですが、改正マイナンバー法が成立したことにより、2024年秋には健康保険証が廃止される見通しです。

保険証だけでなく、年金口座と「公金受取口座」の紐付けなど、私達の暮らしに与える影響は大きいでしょう。

マイナポイントの受付が9月末に延長されるなど、今後もマイナンバーカードの動向には注目が集まります。

参考資料

太田 彩子