投資信託は手数料を払うことで資金の運用をプロに任せられる初心者向けの投資商品です。

投資信託にはインデックスファンドとアクティブファンドの2種類があります。

それぞれで特徴やメリット・デメリットはどう異なるのでしょうか?

今回はインデックスファンドとの比較を通じて、アクティブファンドの特徴やメリット・デメリットを紹介します。

アクティブファンドの運用に興味のある方はぜひ参考にしてください。

この記事を読んでわかること

  •  アクティブファンドの概要
  •  アクティブファンドのメリット・デメリット
  •  アクティブファンドとインデックスファンドの違い

アクティブファンドとは?

投資信託はアクティブファンドとインデックスファンドの2種類に分けられます。

インデックスファンドは日経平均株価やNYダウなどの市場平均に連動した値動きを目指す投資信託です。他方、アクティブファンドはファンドマネージャーが銘柄を厳選して運用し、市場平均を上回るリターンを目指します。

出所:MeChoice編集部


アクティブファンドの3つの特徴

本章ではインデックスファンドとアクティブファンドの違いとして以下の3つのポイントを解説します。いずれもアクティブファンドの大きな特徴です。

  1. 高いリターンを期待できる
  2. 信託報酬が異なる
  3. 商品のバリエーションが豊富

1. 高いリターンを期待できる

アクティブファンドは、日経平均株価やNYダウなどの指数以上の運用成績を目標にしているため、ファンドによっては高いリターンを期待できます。

例えば、米国の資産運用会社であるキャピタルで、1973年に運用が開始されたキャピタル世界株式ファンドで比較してみましょう。

1973年3月末から2022年12月末まで運用した場合のキャピタル世界株式ファンドと全世界株式(指数)のリターンを比較します。(100万円投資した場合)

  • キャピタル世界株式ファンド…7947万円(年率リターン:9.2%)
  • 全世界株式…2576万円(年率リターン:6.7%)

このようにアクティブファンドの中には、インデックス(指数)をはるかに上回る運用実績を残しているものがあります。

2. 信託報酬が異なる

アクティブファンドはインデックスファンドに比べると信託報酬が高めです。

インデックスファンドは対象の指数(日経平均株価など)に値動きを連動させることを目指す機械的な運用であるのに対し、アクティブファンドは人件費をかけて銘柄の調査等を行う運用スタイルとなります。結果としてアクティブファンドは人件費が高くつき、インデックスファンドよりも信託報酬が高めです。

同じ全世界の株式を投資対象とするインデックスファンドの信託報酬と比較してみましょう。

銘柄名

運用スタイル

信託報酬

SBI・全世界株式インデックス・ファンド(雪だるま(全世界株式))

インデックス

0.06380%

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)

インデックス

0.11440%

セゾン資産形成の達人ファンド

アクティブ

0.57200%

キャピタル世界株式ファンド(DC年金つみたて専用)

アクティブ

1.07800%

インデックスファンドであれば年率0.0.6%などのローコストで運用できますが、アクティブファンドであれば年率1%を超えたコストを負担しなければならないこともあります。アクティブファンドを選択する際にはコストに特段の留意が必要です。

3. 商品のバリエーションが豊富

アクティブファンドは商品によってさまざまな投資方針を掲げており、それ故に商品のバリエーションも豊富です。
たとえば、AI関連銘柄に投資する「グローバルAIファンド」や世界のDX関連株に投資する「グローバルDX関連株式ファンド」などがあります。

アクティブファンドの例をいくつか見てみましょう。

ファンド名

投資対象

グローバ ル・ヘルスケア&バイオ・ファンド

主要先進国のヘルスケア・バイオ関連企業

iFreeActive ゲーム&eスポーツ

世界のゲームおよびeスポーツ関連銘柄

ひふみ投信

主に日本の成長企業

このように特定のテーマに絞って投資できる点もアクティブファンドの魅力の1つです。

この点も市場平均に連動した投資成果を目指すインデックスファンドとアクティブファンドの大きな違いです。

アクティブファンドはコア・サテライト運用がおすすめ

アクティブファンドは市場平均を上回るリターンを目指す投資信託です。

ファンドマネージャーが厳選した少数の銘柄に投資するため、多数の銘柄を運用するインデックスファンドよりも値動きが激しい傾向にあります。つまりハイリスク・ハイリターンな金融商品であるということです。

結論、アクティブファンドを運用するのであれば、コア・サテライト運用を心がけましょう。

コア・サテライト運用とは、資金を「コア(守り)」と「サテライト(攻め)」に分ける運用手法です。

「コア」では多数の銘柄に投資することでリスク分散が効いたインデックスファンドなどを運用し、低リスク(価格のブレ幅が少ない)かつ長期的な資産の成長を目指します。

一方「サテライト」ではアクティブファンドなどのハイリスク・ハイリターンな(価格のブレ幅が大きい)商品を運用してリターンを追求するのです。

出所:MeChoice編集部作成

こうすることで大切な資産を防衛しつつも積極的なリターンを狙う効率的な運用が可能となります。

ぜひコア・サテライト運用を意識したアクティブファンドの運用を検討してみてください。

まとめ

  •  アクティブファンドは運用のプロ(ファンドマネージャー)が銘柄を厳選する投資信託
  •  少数銘柄に特化した投資でハイリターンを狙える
  •  

MeChoice編集部