世界中で普遍的な価値を持ち、資産としての人気も高い金(ゴールド)。

「有事の金」と言われ、災害などの場面では大きく値上がりすることもあります。

そんな金への投資には「やめとけ」という声もあります。

そんな声を聞くと「金を投資対象とすべきか、それともやめておくべきか」と悩む方も多いでしょう。

今回は投資対象としての金のメリットやデメリットを解説した上で、金投資をやめておいた方がいい人の特徴を紹介します。

この記事を読んでわかること

  •  金投資の概要
  •  金投資のメリット・デメリット
  •  金投資をやめておくべき人の特徴
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金投資とはなにか?

金投資とは「金(ゴールド)」を投資対象とみなし、購入・運用することです。

金は金貨や金地金を購入して保管する現物取引をはじめ、さまざまな方法で運用できます。

例えば、手数料を支払う代わりにプロに資金運用を任せる投資信託でも金を取り扱っているものがあります。

その他、一定間隔・金額で金を購入する純金積立など運用スタイルもさまざまです。

金投資のメリット

世界中で普遍的な価値を持ち、投資対象としても人気の資産である金。

ここではそんな金に投資することのメリットを見ていきましょう。

1. リスク分散につながる

金はその他の金融商品とは異なる値動きをするため分散投資に利用できます。

分散投資は複数の資産(アセット)や地域に投資することで、特定の企業や地域への打撃による急激な相場変動の悪影響を抑えるのに有効です(災害など)。

出所:MeChoice編集部

とくに金は株式などとは逆の値動きを示す傾向があります。

これは投資家のマネーが景気の良い時には株式に集まりやすいのに対し、不況時や有事の際には実物資産である金へと移ってしまうためです。

2. 信用リスクのない実物資産である

金は株式などと同じように価格変動リスクはあるものの、信用リスクはありません。

信用リスクとは有価証券を発行する国や企業が債務不履行に陥る可能性のことです。

信用リスクについて国債を例に考えてみましょう。

国債とは国が資金調達の際に発行する有価証券のことです。

投資家は国債の購入を通じて国に資金を貸す代わりに、国は満期までに借りた資金(元本)と利息を投資家に支払わないといけません。

出所:MeChoice編集部

しかし、何らかの事情で国が財政難に陥り、元本や利息を支払えなくなったとしましょう。これが債務不履行です。デフォルトとも呼ばれます。

債務不履行になれば、国債を保有している投資家は(約束通りに)元本や利子の支払いを受けられなくなります。

有価証券は国など発行体の信用ありきで価値が認められたペーパー資産です。そのため発行体の信用力次第では価値が変動してしまいます。

一方、金はそれ自体に価値がある実物資産であり、信用リスクの影響を受けない点が優れた特徴となっています。

3. 供給過剰によって価値が暴落することはない

金には埋蔵量が決まっている(または今後新たに発見されるにしてもそのインパクトは限定的)という大きな特徴があります。

このことの意味を知るためにまずは市場の機能についておさらいしておきましょう。

市場における価格は需要と供給のバランスによって決まります。つまり、価格は財やサービスへの需要(人気)が高いほど上がり、低いほど下がるのです。

また、供給量(市場に出回っている数量)が多いほど価格は下がり、少ないほどに上がります。

近年ではジャパニーズウイスキーが投資対象となっていますが、各社が製造能力を上げて市場に流通させる量を増やせば、価格は下がってしまいます。

一方で金は埋蔵量が決まっていることから供給過剰によって価格が暴落することはありません。この点は投資対象としての金が持つ大きなメリットと言えるでしょう。

4. インフレ対策になる

インフレは物の価値が上がることでありお金のパワー(購買力)が下がることです。

たとえば、これまで100円で1個買えていたパンが200円に値上がりすれば、手元の500円で買えるパンは5個から2個に減ってしまいます。

そのため財布や貯金箱に入れているお金の価値はインフレによって目減りすることになるのです。

一方で金はそれ自体に価値がある実物資産であり、物価上昇時には金価格にその影響が反映されると考えられます。

したがって、現金を金に換えて保管しておくことでインフレの有効な対策になり得ます。

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金投資のデメリット

金投資にはさまざまなメリットがある一方、デメリットもあります。

ここでは金投資のデメリットを見ていきましょう。

1. 保管などのコストがかかる

金に投資するということは金を購入し、保有するということです。

そのため金の購入・保管・売却のそれぞれで手数料を支払うことになります。

2. 配当や利子は期待できない

株式投資は購入時と売却時の価格差による売買差益のほかに、配当という形での収入も期待できます。

配当とは企業が決算時に利益を投資家へ分配することです。

また、債券投資であれば利子による安定収入が期待できます。

こうした安定収入が期待できる株式・債券に対し、金は基本的に売買差益のみが利益の源泉となります。

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金投資をやめておいた方がいい人の特徴

ここまで金投資のメリット・デメリットを見てきました。

以上の点を踏まえて、どのような方が金投資をやめておくべきなのでしょうか?

ここでは金投資をやめておくべき人の特徴を解説します。

【関連記事】「投資はやめとけ」は本当か?投資のメリット・デメリットを解説【元機関投資家・CFP監修】

1. 投資に配当や利子を期待する人

投資で定期収入を目指すのであれば、インカムゲインのない金はやめておきましょう。代わりに株や投資信託(分配金あり)、債券などの購入・運用がおすすめです。

株であれば決算時の配当金を期待できますし、債券なら満期まで定期的に利子を受け取れます。

投資信託はプロに資金運用をおまかせできる金融商品です。「分配金なし」と「分配金あり」の2種類があり、「分配金あり」のタイプなら決算時に利益の分配を受けられます。

<動画でわかる投資信託のキホン>


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2. 米国経済に詳しくない人

米国通貨であるドルと金の価格には伝統的に密接な関係があり、ドルの価格が上がれば金の価格は下がり、金の価格が上がればドルの価格は下がる傾向があるとされています(逆相関)。

そのため米国経済に詳しくない人、為替の理解が難しい人が安易に金投資をすべきではないと言えるでしょう。

金投資をする際には、最低限米国経済の現在地をニュースや書籍等でとらえておくことが重要です。

3. つみたてNISAを利用したい人

「つみたてNISA」は積立形式で投資信託を購入・運用できる税制優遇制度です。

年間最大40万円分の投資から得られる利益が20年間非課税となります。

出所:金融庁「つみたてNISAの概要」

対象商品は金融庁が定めた基準を満たす一定の公募投資信託と上場投資信託(ETF)となっています。

投資信託のなかには金に投資するものもありますが、つみたてNISAのラインナップには含まれていません。

【関連記事】つみたてNISAの銘柄はいくつ買うべき?おすすめの投信の組み合わせも紹介【元機関投資家・CFP監修】

金に投資ができるおすすめ証券会社

ここまで金投資のメリット・デメリットを紹介してきました。

なかには本記事を読んで金投資に興味をもった方もいるでしょう。

金に投資するには証券口座が必要となります。

数ある金融機関が証券口座を提供していますが、なかでも金投資におすすめなのが「楽天証券」です。

楽天証券では金の一括購入に加え、月1000円からの純金積立ができます。

決済に楽天カードを利用すれば積立額の0.5%が楽天ポイントとして貯まるほか、オンラインで取引が完結する手軽さも魅力の1つといえるでしょう。

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参考資料

まとめ

以下のような方は金投資をやめておくのが無難でしょう。

  •  投資に配当や利子を期待する人
  •  米国経済に詳しくない人
  •  つみたてNISAを利用したい人
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MeChoice編集部