DIYの動画を見て「地方の広い家だと自由でいいなぁ」と思ったことありませんか?都市部で集合住宅に住んでいてもDIYできたら週末の楽しみが増えますよね。僕は都内在住ですが自宅でどうしてもコンプレッサーを使いたくて…作っちゃいました、最強の防音ボックス!

音大で音響も専門的に学んだ僕も驚くくらい超薄で吸音効率の高い「オトクイ」。遮音効果と断熱効果があって加工しやすいのでいろいろ活用できそうです。

【集合住宅でもDIY】薄いのに優秀!20dBも騒音が抑えられた

この薄さでこんなに音が小さくなるとは思いませんでした。どのくらい音が小さくなるかは事前に動画で確認していましたが、作ってみるまでは半信半疑。しかもオトクイは5mmくらいの厚さしかないんです。

何はともあれ作ってみようということで、ホームセンターで合板を買ってきてボックスに。電源ケーブルとホースの接続部には30mmくらいの穴を開けて、オトクイには十字のスリットだけを入れました。音漏れを極力防ぐためです。

筆者撮影

筆者撮影

蓋を閉めて恐る恐る電源を入れると…全然うるさくない!ボックス無しでは工事現場のような到底集合住宅では使えない騒音を発していたコンプレッサーが嘘のように静かな動作音に!

筆者撮影

計測するとボックスなしで93.7dB、ボックスありでは71.1dB。なんと20dB弱小さくなっています。予想を遥かに超える結果に歓喜しました。これなら深夜以外ならいつコンプレッサーを動しても大丈夫そうです。

【集合住宅でもDIY】加工しやすく買ったらすぐ使えるのが強み

計測した時は箱のそばで測ったので71.1dBでしたが、実際に使う場所に設置して計測したところ64dBほどでした。これなら室内の会話程度なので嘘偽りなく十分集合住宅で使えます。

Adobe Stock - TKM

さらに前述した通り5mmほどの厚さしかないので加工も非常にしやすいです。これも他の吸音材にはないメリットかもしれません。オトクイはいくつか種類が出ていますが、今回使ったのはオトクイ5。これには粘着シートも付いているので、ハサミなどでサイズに合わせて切って貼り付けるだけ。グラスウールなど厚みがある吸音材と比べても断然使いやすいと思います。

粘着力もかなり強いので、特に下地を整えるなどせずに貼り付けても十分接着できます。かといって剥がれないわけでもないので、ズレたなと思ったらちょっと剥がして再度貼る、という作業をしても僕の場合は問題ありませんでした。

防音系は吸音材をサイズに合わせて切ったり貼り付けたりするのが非常に面倒なイメージを持っていたので、この手軽さは非常に良いと思います。

【超薄吸音材「オトクイ」でDIY】簡易的な防音室も作れるかも

長時間滞在するとなると難しいかもしれませんが、小さな防音室なら自作できそうなのも良いと思いました。これまで簡易的な防音室といえば「おてがる~む」などダンボールでできたものが主流で、これでも20万円くらいしました。

画像元:防音専門ピアリビング公式サイト

もちろんこちらはこちらでテーブルや扉がしっかりしているので仕事などには向いていると思いますが、ちょっとしたレコーディングやラジオ収録など、箱型になっていて入れれば良い、というだけであればオトクイで自作もアリ。1000mm×1800mmの直方体ならオトクイ5(920mm ×1000mm×5mm、1万3000円)を9枚+木材(3万3000円程度、材質によって変動あり)の15万円ほどで収まります。

さらにオトクイなら薄いので場所も20cm四方ほど節約できるメリットが。防音材を壁に貼るとしても通常なら50~100mmほど狭くなってしまうので、薄いという特徴によってこれまでにない用途で使えるのが便利ですね。

【集合住宅でもDIY】洋裁の糸屑処理や工具にも使えて便利

筆者撮影

最終的に僕は自作したコンプレッサー防音ボックスとMASIMOのダスターを接続して洋裁やプラモデル制作で出るゴミを集めるのに使っています。掃除機では難しい布片など大きなゴミも集められるのでとても重宝しています。

工作に慣れた人であれば思いのほか手軽に作れるので、皆さんも音がうるさくて諦めていたツールがあったら、オトクイを活用して自作してみるのも良いかもしれません。

参考資料

木村 ヒデノリ