憧れのマイホーム。
「どんな間取りにするか」「どんな暮らしが待っているのか…」と、夢は膨らみますよね。
しかし、住宅購入後に「維持するのにこんなにお金がかかるなんて!」と後悔する人が多いことをご存知でしょうか。
注文住宅に長く快適に住み続けるためには、購入費用だけでなく維持費を踏まえた資金計画が大切です。
2023年5月19日公表の国土交通省「令和4年度住宅市場動向調査報告書」によると、注文住宅の住宅建築資金(土地購入資金を除く)は全国平均で3935万円。三大都市圏平均で4504万円にのぼります。
この上維持費もかかるとなると、資金の準備が不安になるという方も多いでしょう。
そこで今回は、維持費がかからない視点での間取りづくりや、設備・素材の選び方をご紹介します。
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注文住宅の維持費とは?
維持費がかからない視点での選び方を紹介する前に、注文住宅の維持費について理解しておきましょう。
注文住宅の維持費は年間30〜40万円
注文住宅の維持費の目安は、年間30〜40万円といわれています。
例えば30年間持ち家に住んだ場合、税金はトータルで約300万円、保険料は約80万円~100万円前後になります。
その他修繕費用として800万円を見込むと、合計は1000万円を超えます。年間換算で30~40万円となると、負担に思えるものです。
これらの維持費は建物の立地や規模、修繕頻度により異なるため、あくまでも目安として知っておきましょう。
注文住宅の維持費はおもに2つ
一戸建ての維持費は、おもに以下の2つに分けられます。
- イニシャルコスト:税金・保険料など、一戸建て購入の際にかかる初期費用
- ランニングコスト:修繕費用や光熱費など、一戸建て購入後にかかり続ける費用
注文住宅の維持費を抑えるには、ランニングコストに着目したプランニングが大切です。
維持費がかからない!間取りづくり3選
この項目では「維持費を抑える間取りづくりの工夫」を3つご紹介します。
1. 高機密・高断熱にこだわる
維持費の削減に大きな効果が期待できるのは、光熱費を抑えることです。
気密性や断熱性を考慮した設計や間取りづくりで、冷暖房機器の利用を効率化が可能になり、光熱費をグッと削減することができるでしょう。
- 機密性:隙間ができにくい高精度の建築部材を使用
- 断熱性:外気の影響を受けにくく、室内の空気を逃さない断熱材や高性能窓を採用
その分、初期費用は高くなりますが、長く住むことを考えれば高い投資とは言いきれません。
総務省のデータによると、二人世帯以上の1ヶ月あたりの光熱費は「3万3587円」とあります。(2023年1~3月の間)
年に換算すると、光熱費だけで40万円を超す計算です。
設備投資は初期費用がかさみますが、長い目で見ると光熱費が安くなる分、元を取れる可能性があります。