元気に育ち次々と増える植物は、手間いらずでガーデナーにとっては心強いもの。
ただ予想以上に増え過ぎて、周りの植物のテリトリーまで占領してしまうことも。
今回は繁殖力が旺盛な植物をうまく管理するコツを紹介します。増え過ぎて困ることもある品種も見ていきましょう。
増え過ぎないように管理する【4つのコツ】
【管理のコツ1】こまめに抜く
増え過ぎを防ぐための基本的な方法は、予定外の場所まで広がりそうなものはこまめに抜くこと。根が深くなると引き抜くのが大変になるので、発芽したら早めに根っこごと抜きましょう。
日々の見回りと引き抜く手間が必要になりますが、もっとも確実な方法と言えるでしょう。
【管理のコツ2】砂利や防草シートなどを敷く
茎を横に伸ばして節が地面に触れたところから発根する植物は、土に触れさせないようするのがオススメ。
周りに砂利などを敷いたり、防草シートを土にかぶせたりするとよいでしょう。
【管理のコツ3】根が広がらないようにブロッキングする
地下茎を伸ばして広がる植物は、地面の下でテリトリーを広げて繁殖。気がつかないうちにほかの植物の根に影響を及ぼしてしまうことも。
レンガやブロックを根止めとして地中に埋め、根をブロッキングするとよいでしょう。園芸店などでは専用の根止めシートも販売しています。
【管理のコツ4】鉢植えで育てる
繁殖旺盛な植物はあえて地植えにせず、鉢植えで管理するのもひとつの方法。また鉢植えにしてから、鉢の縁が地面に少し出る程度まで地中に埋める方法もあります。
鉢を埋める場合は、鉢底から根が出ないようにふさいでおくとよいでしょう。それでも広がっていくようであれば、地中から鉢ごと掘り出して別の場所に移動することもできます。
手間いらずで育つ!繁殖力旺盛な草花7選
【その1】ヘデラ
アイビーという名前でも知られるヘデラ。常緑の葉が美しく、日陰でも元気に育ちます。品種が多く葉色も濃いグリーンからライムグリーン、斑入りなどさまざま。
茎を伸ばしながら、外壁のように土がない場所でも気根を貼り付けて広がります。※参考価格:200~400円前後(3号ポット苗)
【その2】ヒメツルソバ
ヒメツルソバはコンペイトウのようなピンクの花が可憐。初夏から秋までカワイイ花が絶え間なく開花します。 赤味がかった緑にV字模様が入る葉もキレイ。
地下茎で旺盛に広がるので、増え過ぎたときは地中の根もしっかり取り除きましょう。※参考価格:300~500円前後(3号ポット苗)
【その3】ミント
スッキリとした爽やかな香りが魅力のミント。お菓子作りや香料によく利用されるハーブです。
水に挿してしばらくすると発根するほど繁殖力が旺盛で、複数種植えると自然に交配するほど。
こぼれ種からもよく発芽するので、鉢植えにするのがオススメです。※参考価格:200~400円前後(3号ポット苗)
【その4】ドクダミ
ドクダミは初夏に咲く白い花が爽やか。独特の強い香りがあり、日当たりが悪くやせた土地でも生育します。地下茎で旺盛に広がり、思わぬところから発芽することも。
花壇植えにするより、家の北側などデッドスペースのほうがよいでしょう。※参考価格:400~700円前後(3号ポット苗)
【その5】エゴポディウム
白いレースのような花が愛らしいエゴポディウム。葉に白い縁取りが入る品種もあり、「斑入りイワミツバ」とも呼ばれています。耐陰性があるのでシェードガーデンにピッタリ。
地下茎で旺盛に広がるので、根をブロッキングするのがオススメです。※参考価格:400~600円前後(3号ポット苗)
【その6】ツルニチニチソウ
ツルニチニチソウは茎をツルのように長く伸ばす植物。グラウンドカバーのほか、寄せ植えやハンギングにするとしだれてキレイです。葉は常緑で、春に青い花を咲かせます。
茎が地面に触れたところから発根するので、適度に切り戻ししましょう。※参考価格:300~500円前後(3号ポット苗)
【その7】エリゲロン
小菊のようなカワイイ花と繊細な葉茎が魅力のエリゲロン。ふんわりとドーム型に広がり、ロマンチックな雰囲気を漂わせます。
こぼれ種が飛んであちらこちらから発芽するので、増え過ぎたときは間引きしましょう。※参考価格:300~500円前後(3号ポット苗)
手間いらずの草花を上手に利用して
繁殖力が旺盛という性質は、植物にとっては生き抜くための術。増え過ぎて困ると否定的に受け取ってはかわいそうです。
手をかけなくても庭を美しく彩ってくれたり、雑草抑制になったりと役立つこともあります。
特徴をよく知ったうえできちんと管理して、生命力の強い植物をうまく利用しましょう。