【どうする家康】御社殿で家康公の御遺訓を

画像出所:御社殿 外観(筆者撮影)

国宝に指定されている総漆塗、極彩色の「御社殿」。一般の方は通常入れませんが、ご祈祷や結婚式の際には昇殿することができます。今回は特別に正式参拝させていただけることになりました。

画像出所:御社殿 内観(筆者撮影)

御社殿は、本殿と拝殿を床の低い「石の間」でつないだ、権現造(ごんげんづくり)の形式をもつ複合社殿。

天井や柱は黒漆塗、欄間は赤漆塗で仕上げています。花や鳥などの優雅な彫刻、きらびやかな錺金具(かざりかなぐ)を用いるなど、絢爛豪華そのもの。日光東照宮よりも19年前に造られた日本で最初の東照宮とも言われています。

画像出所:御社殿 内観(筆者撮影)

黒い柱で区切られた長押(なげし)には、ひとつひとつ楽器や蓮の花を手にした天女の絵が描かれています。一番奥の部分のみ敢えて修復しておらず、400年前の職人の技法を直接見ることができます。

画像出所:家康公御遺訓(筆者撮影)

正式な参拝時には「家康公の御遺訓」を唱和します。こちらが原型ではなく、元々は200個ほどあった家康公の御遺訓や歴代将軍への教えなどを、簡単にわかりやすくまとめたものだとか。

ひとつひとつの行動は簡単に見えますが、いざ続けられるかというと難しいものばかり。この厳かな空間で、神職と共に御遺訓を唱和するのは襟を正される想いになりました。