【イオン(8267)の株】1年前に買った人のトータル・リターンはいくらか【株主優待・配当金・株価】(2023年4月第4週)
株式投資の企業別年間リターン解説シリーズ
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株式を買う際、配当や優待だけでなく、気になるのが「株価の変動」でしょう。
配当や優待を受けとっていても、株価の変動は社会情勢や企業業績などによって時に大きく動き、リターンに影響を与えるもの。
株式投資において、「株価の値上がり・値下がり」は見逃せない要因です。
今回はイオン(8267)について、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。
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1. イオン(8267)の配当金のリターンはいくらか
イオンの株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2023年2月期の中間配当と期末配当」の計2回を受け取ることができます。
なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。
今回の検証では、以下のような想定となります。
- 株式の取得日:2022年4月27日
- 株式の取得価格:2473円(取得日の終値)
- 2023年2月期の中間配当:18円
- 2023年2月期の期末配当:18円
- 100株ベースの配当金のリターン:3600円
それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。
2. イオンの株主優待のリターンはいくらか
イオンは8月末日および2月末日に100株以上保有する人に株主優待を用意しています。
「株主ご優待カード」の利用により、保有株数に応じて3・4・5・7%のキャッシュバックが受けられます。
お買上げ金額合計に上記の返金率を乗じた金額が半年ごとに返金されます(専門店など一部の会社・店舗では現金払いのみ特典適用)。
イオンの公式サイトでは、たとえば半年間(3/1~8/末)で100万円買い物をした場合、100株で「100万円×3%=3万円」の返金となります。今回は試算のためこの3万円を経済価値とすると、株主優待のリターンは3万円です。
3. イオンの株式投資のトータル・リターンはいくらか
以上、配当金と株主優待のリターンについて振り返ってきました。
次に、株価変動によるリターンを計算します。
- 株式の取得日:2022年4月27日
- 株式の取得価格:2473円(取得日の終値)
- 取得から1年後の日付:2023年4月27日
- 1年後の株価の終値:2730円
- 100株ベースの株価変動によるリターン:+2万5700円
そして最後に、トータル・リターンを計算します。
- 配当金のリターン:3600円
- 株主優待のリターン:3万円
- 株価変動によるリターン:+2万5700円
- トータル・リターン(金額ベース):+5万9300円
- トータル・リターン(%ベース):+24.0%
トータル・リターンは金額ベースで+5万9300円でした。
4. イオンの配当金の推移を確認
イオンの株式の年間リターンは+24.0%でした。
最後にイオンの配当推移を確認しましょう。
配当金・優待・株価とそれぞれの要素を確認すると、どのような影響が株式投資のリターンにあらわれているかわかりやすいでしょう。
今回確認した通り、株式投資の際は配当や優待だけでなく、株価水準についてもきちんと確認してみてください。
参考資料
宮野 茉莉子
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)/元証券会社社員
経歴と保有資格
1984年生まれ。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
得意ジャンル
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは厚生労働省、金融庁、総務省、財務省(国税庁)といった官公庁の公開情報など、信頼性の高い情報をもとに厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児のひとり親。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年8月20日更新)。
監修者
1991年生まれ。新潟県新潟市出身。2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォーム(現:株式会社モニクルリサーチ)に入社し、現在はコンテンツ編成本部マネージャー。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」を中心に、多くの読者の方に幅広いコンテンツを届けるための戦略立案に従事している。
それ以前は、LIMO編集部にてアシスタント・コンテンツマネージャー(ACM)として従事。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信していた。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。
最終更新日:2024/09/04