2. なぜ女性の厚生年金が少ない傾向にあるのか
女性の厚生年金額が少ない理由の一つは、現役時代の年収や働き方にあります。
厚生年金の決まり方を見ていきましょう。
2.1 厚生年金の計算式
A:2003年3月以前の被保険者期間
平均標準報酬月額×7.125/1000×2003年3月までの被保険者期間の月数
B:2003年4月以降の被保険者期間
平均標準報酬額×5.481/1000×2003年4月以降の被保険者期間の月数
厚生年金の報酬比例部分はA+Bの合計で決まるため、現役時代の収入が多い人、また加入期間が長い人ほど、たくさんの年金が受け取れるとわかりますね。
今の年金世代では、女性の賃金が少ない傾向にありました。結婚や出産で退職することも多く、そうなると加入期間も短くなります。
そのため、年金の受給額には男女差が色濃く表れたといえます。
ただし、おひとりさま女性の場合、フルタイムや正社員で定年退職まで働き続ける方も多いでしょう。
現在では男性と女性の賃金差が年金世代ほど多くないため、専業主婦や扶養内パートを経なければ、男性と同水準の年金額も見込めます。
とはいえ賃金に大きく左右されるため、すべての方にあてはまるわけではないことに注意しましょう。