総務省は2017年8月4日、「家計消費状況調査」の平成29年(2017年)6月分の結果を公表しました。これによると、1世帯(二人以上の世帯)当たりの1か月間のネットショッピングの支出額は10,049円。ネットショッピングを利用した世帯のみを集計した場合、1世帯あたりの支出額は29,419円でした。なお、ネットショッピングの利用世帯の割合は34.2%でした。

一方、ネットショッピングの利用状況を年収別に見てみると、年収1,000万円以上の世帯ではこの支出額を大きく超える支出をしていることがわかります。

※ネットショッピングはインターネットを利用して商品・サービスを予約・購入したもの。

年収1,000万円以上の世帯のネットショッピング利用額は?

年収1,000万円以上の世帯における1世帯当たり1か月間のネットショッピングの支出額は、以下の通りとなっています。

  • 年収1,000~1,250万円の世帯:24,266円
  • 年収1,250~1,500万円の世帯:27,852円
  • 年収1,500~2,000万円の世帯:26,406円
  • 2,000万円以上の世帯:34,427円

年収1,000万円以上の世帯では、月2万円以上をネットショッピングに使っていることがわかります。ちなみに、サラリーマンの平均給与(約420万円)ゾーンである年収400~500万円世帯においては、その支出額は7,930円となっており、3倍以上の開きがあります。

さらに、ネットショッピングを利用した世帯だけに限れば、その支出額はぐんとアップします。

  • 年収1,000~1,250万円の世帯:41,675円
  • 年収1,250~1,500万円の世帯:43,873円
  • 年収1,500~2,000万円の世帯:41,267円
  • 2,000万円以上の世帯:63,385円

年収400~500万円世帯では24,310円ですので、こちらも倍ほどの開きがあることになります。

この支出を多いと見るか、少ないと見るかは普段どの程度ネットショッピングを使っているかによっても違うと思いますが、いずれにしても高年収世帯ではある程度まとまった額が支出されているということはいえそうです。

年収1,000万円以上の世帯はネットショッピングで何を買っているのか?

では、年収1,000万円以上の世帯はネットショッピングで何を買っているのでしょうか。支出額が大きいのは「旅行関係費」、次いで「食料」、「衣服・履物」となっており、これは全体的な傾向と比較しても大きな差違はないといえそうです。

ただし、旅行関係費については、年収1,000万円までの世帯では多くても4,000円台までの支出なのに対し、年収1,000万円以上の世帯の支出額は7,000円以上にも及んでいます。これがホテルや交通手段をよりお得に確保するために頻繁に使った結果なのか、旅行そのものが他の年収ゾーンの世帯に比べて豪華だからなのかは少し気になるところです。

まとめ

いかがでしたか? 高年収の世帯ほど自由に使えるお金が多く、その分ネットショッピングの利用も多いということはあるでしょう。とはいえ、リアル店舗に行くためにかかる時間やコスト、体力を使わず、便利に買い物ができるのがネットショッピングのメリットです。今後はそうした利点を有効活用する人が増え、利用が拡大していくのは確実といえそうです。

LIMO編集部