自転車利用者のヘルメット着用努力義務化は、「道路交通法 第63条の11」の改正に伴うものです。これまでは「13歳未満の子供にヘルメットを被らせるよう努めなければならない」という内容でしたが、今年4月1日からは「自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶるよう努めなければならない」と年齢の縛りが取り払われました。

出所:imtmphoto/istockphoto.com

警視庁の調査によると、自転車事故による死亡者の約7割は頭部に致命傷を負っており、ヘルメットを着用しない場合の致死率は着用している場合と比較して、約2.3倍も高かったそうです(2018年~2022年の東京都内における自転車乗用中死者が対象)。「努力義務」なので罰則などは設けられていませんが、命を守るためにヘルメットの着用は理に適った対策といえるでしょう。

ハンズ渋谷店では自転車用ヘルメットの売上が前月比で約5倍に

法令の改正によって、自転車用ヘルメットは特需が発生しています。ハンズ(旧東急ハンズ)では各店舗で3月上旬から同カテゴリーの取り扱いを拡大。東京・渋谷店では3月に売り場を3倍に広げ、売上比は前月比で約5倍にまで伸びました。

出所:ハンズ広報部提供

担当バイヤーによると「4月に入ってさらに動きは活発になっている」そうです。客層については「自転車を利用する機会が多い主婦層を中心に、幅広い年齢層のお客様からお問合せいただいている」とのことです。

人気なのは「デザイン性や本体の軽さを重視したモデル」。OGK Kabuto「キャンバスアーバン」、モンベル「サイクルヘルメット」、GIRO「レジスター」をおすすめ商品の一例として挙げています。