新たな年度がはじまり、お子さんが入学や進学をされた方も多いでしょう。子どもが育ってくると、その子の将来の姿を想像する方もいるのではないでしょうか。

株式会社クラレが2023年4月に小学校に入学する子どもとその親(子ども4000名(男女各2000名)、その親4000名)に行った「将来就きたい職業」「就かせたい職業」調査では、女の子に就かせたい職業1位が26年連続で「看護師」となっています(2023年4月4日公表)。

どのような職業に就くかはお子さん自身が決めることですが、なぜ女の子の親は長期にわたり「看護師」を希望するのでしょうか。今回はランキング結果や、看護師の平均年収や勤続年数も見ていきましょう。

女の子に就いてほしい職業ランキングトップ10!20年前とも比較

まずは株式会社クラレの調査より、女の子の親が就かせたい職業トップ10を見てみましょう。

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出所:株式会社クラレ「将来就きたい職業」「就かせたい職業」調査

出所:株式会社クラレ「将来就きたい職業」「就かせたい職業」調査

女の子の親が就かせたい職業ランキング

  1. 看護師:16.2%
  2. 公務員:15.4%
  3. 会社員:7.9%
  4. 医療関係:7.9%
  5. 薬剤師:7.3%
  6. 医師:5.9%
  7. 教員:4.2%
  8. 保育士:3.7%
  9. 芸能人・歌手・モデル:2.9%
  10. ケーキ屋・パン屋:2.5%

就職先として人気の高い「公務員」を抜き、26年連続で「看護師」が1位となりました。

トップ10を見ると、実に半数以上が資格職となっていることがわかります。

2023年4月に小学校に入学する子どもの親といえば、今の30~40歳代が多いでしょう。現代は共働きが主流となっていますが、フルタイムよりパートタイムで働く方が多くなっています。

産後は働き方をセーブする方が多いですが、会社員の場合は一旦離職したり、雇用形態を変えたりすると、正社員に戻るのが難しいもの。ブランクがあったり、年齢を重ねたりしていても再就職しやすいと考えると、資格職を希望する親が多いのでしょう。

この傾向が20年以上変わらないため、看護師が1位になっていると考えられます。

看護師の平均年収はいくら?正社員(女性)より100万円高い結果に

看護師が人気の理由の一つに、資格職で再就職しやすいだけでなく、女性が就く職業の中では年収が高いという点もあるでしょう。

今回は、厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」から、看護師の年収や勤務年数などを確認します。

看護師の平均年収・平均年齢(勤続年数)

  • 10人以上:508万1300円・40.7歳(9.1年)
  • 1000人以上:556万100円・36.7歳(9.7年)
  • 100-999人:485万2700円・41.9歳(9.0年)
  • 10-99人:460万4300円・47.2歳(8.1年)

※年収=「きまって支給する現金給与額」×12+年間賞与その他特別給与額にて算出

上記を見ると看護師の平均年収は400万円台後半~500万円台前半でした。また、平均年齢も40歳前後となっています。

国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」によれば、女性の平均年収は302万円で、全体の平均年収443万円より100万円以上低くなっています。

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出所:国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」

出所:国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」

年代別に女性の平均年収をみても、最も高くて328万円です。

また、同調査による正社員の平均年収は以下の通り。

正社員(正職員)の平均年収

全体:508万円

  • 男性:570万円
  • 女性: 389万円

正社員の平均年収も女性は389万円で、看護師の500万円前後と比べると約100万円は低くなります。

資格職といってもさまざまな種類がありますが、なかでも看護師に人気が集まる理由の一つに年収があるでしょう。

子どもの希望は多種多様

では、株式会社クラレの調査より、女の子が将来就きたい職業も確認しましょう。

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出所:株式会社クラレ「将来就きたい職業」「就かせたい職業」調査

出所:株式会社クラレ「将来就きたい職業」「就かせたい職業」調査

1位は「ケーキ屋・パン屋」(23.6%)、2位は「芸能人・歌手・モデル」(7.3%)、3位は「花屋」(5.9%)など。

4位は「警察官」、13位には「自営業」、14位には「ユーチューバー」、19位には「消防・レスキュー隊」など、子どもたちの希望はさまざまでした。

新たな職業が出てくる可能性も

看護師は仕事としての安定性と収入の高さがあり、長年親が希望する理由もわかりました。

一方で、時代は着実に変化しつつあります。

今の30~40歳代が子どものころにはユーチューバーという職業はありませんでしたが、時代の変化とともに新たな職業が生まれています。

また、今はリモートワークという働き方も珍しくなくなりました。便利家電が普及し、産後パパ育休もはじまり、家庭での家事育児も変化しつつあります。

これからも社会や家庭環境の変化により、職業や働き方、収入事情はさらに変わると考えられます。その動向を見ながら、まずはお子さんの就きたい職業について話を聞いてみるといいでしょう。

参考資料

宮野 茉莉子