高等教育の修学支援制度
2020年4月からスタートした高等教育の修学支援制度では、住民税非課税世帯・それに準ずる世帯の学生が給付型奨学金の支給を受けると同時に、授業料と入学金の減免を受けられます。
世帯収入によって受けられる支援額が変化するため、進学資金シミュレーターで支援対象になるかを事前に確認しておきましょう。
NHKの受信料支払い免除
以下に当てはまる住民税非課税世帯は、NHK受信料の全額または半額が免除される可能性があります。
【全額免除】
- 公的扶助受給者
- 市町村民税非課税の身体障害者
- 市町村民税非課税の知的障害者
- 市町村民税非課税の精神障害者
- 社会福祉施設等入所者
- 奨学金受給対象等の別住居の学生
【半額免除】
- 視覚・聴覚障害者
- 重度の身体障害者
- 重度の知的障害者
- 重度の精神障害者
- 重度の戦傷病者
それぞれの具体的な適用条件については、NHKホームページをご確認ください。
国民健康保険料・介護保険料の減免
各自治体で、住民税非課税世帯の国民健康保険料や介護保険料の減免制度が実施されています。
国民健康保険料で能美市の例を挙げると、世帯の国保加入者数と加入者の所得金額から算出された基準に基づき、均等割額と平等割額の合計額が7割・5割・2割減免されます。
介護保険料で出雲市の例を挙げると、所得や住民税の課税状況等によって保険料が12段階に分かれますが、世帯全員が住民税非課税の場合は第1〜3段階に該当します。
第1〜3段階の保険料率と保険料年額は以下のとおりです。
【第1段階】
- 保険料率:基準額×0.3(※出雲市 第8期(2021年度~2023年度)計画の月額基準額は6260円)
- 保険料年額:2万2536円
【第2段階】
- 保険料率:基準額×0.45
- 保険料年額:3万3804円
【第3段階】
- 保険料率:基準額×0.7
- 保険料年額:5万2584円
保険料率は自治体によって異なるので、お住まいの市区町村ホームページを参考にしてください。
支援制度を活用しつつ収入の安定化を図るのがポイント
住民税非課税世帯にはさまざまな支援制度があるため、該当する制度を活用しながら収入の安定化を目指しましょう。
また、現在住民税を支払っている世帯でも、どのような支援制度があるか把握しておくことで、万が一の事態に備えられます。
参考資料
- 内閣官房「物価・賃金・生活総合対策本部 議事次第・資料」
- 総務省「個人住民税」
- 東京都主税局「個人住民税」
- 内閣府「幼児教育・保育の無償化」
- 文部科学省「高等教育の修学支援新制度」
- 日本学生支援機構「進学資金シミュレーター」
- NHK「放送受信料の免除について」
- 能美市「国民健康保険 税の軽減制度」
- 出雲市「介護保険料について」
小見田 昌