「老後2000万円問題」の2つの要因
老後2000万円問題の元になった「老後に2000万円が不足する」というのは、モデルケースでのシミュレーション結果です。どの世帯も2000万円不足するわけではありません。
ただ、実際にはそこまで不足しないとしても老後2000万円問題が話題になったのは、年金だけでは老後の生活をまかないきれないことが顕在化したからと考えられます。
老後の資金が不足する要因としては、主に以下の2点が考えられます。
- 高齢化の進行
- 公的年金の給付も減る見込みであること
2021年の平均寿命は男性81.47歳、女性87.57歳と、1975年の男性71.73歳、女性76.89歳から約10年伸びています。
その分、資金が多く必要な「長生きリスク」対策が必要になるわけです。
2022年版「厚生労働白書」によると、標準的な年金受給世帯の年金額は2004年の23万3299円から2022年は21万9593円と徐々に下がっています。
少子高齢化の進行からも年金が増額される見込みは薄く、減額されることを前提に老後対策を行う必要があります。