2. 厚生年金はどのくらいもらえる?

毎年12月に厚生労働省年金局より「厚生年金保険・国民年金事業の概況」が発表されますが、2021年度のデータが2022年12月に発表されました。

この中に老齢厚生年金や国民年金(以下、老齢基礎年金)の受給額に関する金額も記載されています。

受給額については中央値の記載がありませんので、平均値で調べてみました。

2021年度の厚生年金の受給者の平均は、老齢基礎年金も含めて1人あたり月額14万5665円、老齢基礎年金の場合は1人あたり月額5万6368円となっています。

厚生年金の受給者の方は、平均でも月額14万5000円ほど受給できています。

しかし、途中で転職や退職をして国民年金に加入した方や未納期間のある方は、厚生年金や国民年金をもらえる金額が少なくなります。

出所:厚生労働省年金局「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によりますと、老齢厚生年金と老齢基礎年金の受給権者1618万0445人のうち、374万9779人は月額10万円以下の年金となっています。

割合にすると23%です。

また、女性に限ると535万2232人のうち256万1128人、割合にして47.8%で2人に1人は月額10万円以下となっています。

この数字には、65歳前の特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分のみを受け取っている方も含まれますが、いずれにしても月額10万円以下の方が多いということは知っておいた方が良いでしょう。