日本人の平均年収はどのくらい?

まずは日本人の平均年収について見ていきましょう。

この30年間の経済成長によって、物価は大幅に上昇しています。

それに対して賃金(平均年収)はどのように変化しているでしょうか。

日本人の平均年収は443万円

国税庁の民間給与実態調査(2021年)によると、2021年の給与所得者の平均年収は443万円です。

男女別では、男性545万円、女性302万円です。

給与所得者数と平均年収の推移

出所:国税庁「民間給与実態調査(2021年)」をもとに筆者作成

30年前の1991年から見ても、平均年収には大きな変化は見られません。

それに対し、給与所得者の数は、30年前と比較し+約1200万人と大幅に増加しています。

女性の社会進出に伴って、女性労働者の数が増加したことが背景にあります。

過半数の53.6%が年収400万円以下

同調査における、男女別の年収別構成比についても見ていきます。

男女別の年収別構成比

出所:国税庁「民間給与実態調査(2021年)」をもとに筆者作成

平均年収443万円に属する、年収400〜500万円の割合は15.0%(男性17.5%、女性11.4%)となっています。

注目すべきは、年収400万円以下の割合が、合計53.6%(男性37.6%、女性75.7%)である点です。

過半数以上の人が、平均年収443万円よりも収入が低いというのが実態なのです。