2. 社会保険加入による保険料の負担

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社会保険に加入すると、厚生年金保険料や健康保険料、介護保険料(40歳以上)などが給与から天引きされます。

各保険料は、標準報酬月額に保険料率をかけて計算します。

標準報酬月額とは、勤務先から支給される1ヶ月の報酬を一定金額ごとに区分した金額のことです。

たとえば、1ヶ月の報酬が8万3000円から9万3000円の場合、標準報酬月額は8万8000円となります。

標準報酬月額は決定から8月までは変更なく毎年9月に更改されます。

各保険料は労使で折半し、従業員が負担する保険料率は次の通りです。

  • 厚生年金保険料率:9.15%
  • 健康保険料率:5%前後(毎年更改、健康保険組合によって異なる)
  • 介護保険料:0.82%(毎年更改、40歳以上の人のみ)

毎月の給与支給額を9万円、標準報酬月額を8万8000円とした場合の保険料は次の通りです。

健康保険料率は5%として計算します。

  • 厚生年金保険料:8万8000円×9.15%=8052円
  • 健康保険料:8万8000円×5%=4400円
  • 介護保険料:8万8000円×0.82%=721円

毎月の給与が9万円の場合、社会保険料の合計は約1万3000円以上になります。

介護保険料の負担の有無、健康保険組合による保険料率の違いなどがありますが、社会保険料の合計は概ね給与の15%くらいです。

専業主婦で夫の扶養に入っていた人は社会保険料の負担はなかったため、パート先で社会保険に加入した場合、給与の15%くらいの負担が新たに発生することになります。