大幅上昇で始まるが、「往って来い」に終わる
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は主要な移動平均を上抜け、さらに直近の戻り高値も突破したことから、これらを維持し、上放れできるかどうかがポイントでした。
実際には、週初6日から大きく窓をあけて上昇すると、そのまま陽線となりました、その後も陽線が続き、9日木曜日にはさらに窓をあけて上昇しました。ただし、週末には大きく下落し、週初からの上昇分をすべて吐き出すような、往って来いの形になりました。
今後の展開はどうなるでしょうか。想定パターンとしては大きく2つ。まず、先週末に大きく下落したことから、その流れを受けて、6日に窓をあけて上昇した分を埋めてしまい、さらに調整となるパターンです。その場合の下値メドは直近の戻り高値である2月6日の高値(2万7821円)、25日移動平均線(2万7700円付近)となります。ここを割り込むと下目線になるので注意が必要です。
今後の想定パターンとしてもう1つは、2月6日の高値(2万7821円)と3月9日の高値(2万8734円)との間で、レンジになるパターンです。値幅がだいぶあるため、短期的にはレンジに見えないかもしれませんが、中長期的にはこのレンジをどちらかに抜けるか確認する必要があります。短期のトレーダーであれば、レンジの下限から上限までを取りにいく戦略もあるでしょう。
参考資料
下原 一晃