4. 年金だけで暮らす高齢者は少数に

現在、厚生年金や国民年金だけで暮らしている高齢者は少数派となっています。

厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」によると、「公的年金・恩給を受給している高齢者世帯における公的年金・恩給の総所得に占める割合が100%」の世帯はたった24.9%でした。

出所:厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」

年齢が若いほど年金額が低くなっている現状、さらに昨今の物価上昇を見ると、今後も年金だけで暮らせる高齢者は少数派となるかもしれません。

老後に向けて、年金以外の資産を自分で作る必要があるでしょう。

5. 老後資金の形成が重要に

60歳~90歳以上が受給する公的年金の平均月額を見ていきました。

全体の平均月額は国民年金が5万6368円、厚生年金が14万3965円ですが、年代が若いほど少ない傾向にあります。

年金の水準は毎年改定されるので、自分自身の見込み受給額について「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」などで確認しておきましょう。

年金だけで暮らすことが難しい昨今、不足額をシミュレーションし、過不足備えることが重要になります。

老後資金の形成方法は決して一つではありません。自分に合う方法、リスク許容度と照らし合わせ、バランスよく備えていきたいですね。

参考資料

太田 彩子