1. 厚生年金「月平均約15万円」年金受給額から現役時代の年収を試算
最初に15万円の年金を受給するための現役時代の年収を割り出してみましょう。
厚生年金の受給額は納めた保険料の総額で決まり、保険料は収入によって決まります。保険料が一律の国民年金とは異なる仕組みです。
最初に15万円の年金を厚生年金と基礎年金(国民年金)に分けます。
2022年の国民年金の満額は月額6万4816円でした。国民年金が満額だとすると、厚生年金部分は8万5184円(年額102万2208円)です。
老齢厚生年金は報酬比例部分と経過的加算と加給年金額の合計ですが、ここでは報酬比例部分のみと考えます。
また、今回は報酬比例部分の計算式で「平均標準報酬額×5.481/1000×加入月数」を使用します。平均標準報酬額とは、年金計算のための加入期間中のボーナスを含めた平均月収に近い金額です。
以下、厚生年金に480カ月(40年)加入し、年収の変動がなかったとして計算します。
1.1 厚生年金「月15万円」現役時代の年収をシミュレーション
- 平均標準報酬額×5.481/1000×480カ月=102万2208円
- 平均標準報酬額=38万8542円(小数点以下切り捨て)
年金額15万円の人の現役時代の年収は、466万2504円(38万8542円×12カ月)となりました。