1. レバレッジとはどういう意味?

レバレッジは本来「てこの原理」という意味です。「小さい力で大きなものを動かす」ことを意味します。

投資においては「レバレッジを効かせる」などと表現されますが、果たしてどういう意味なのでしょうか?

1.1 「現物取引」と「レバレッジ取引」とは?

まず「現物取引」とは、自己資金の範囲内で取引を行うことです。自己資金が10万円なら購入できる商品も10万円分になります。

対して「レバレッジ取引」は、自己資金の数倍の取引ができる手法です。その仕組みは取引する投資商品によって異なります。詳しく解説していきましょう。

1.2 レバレッジ取引ができる投資手法

レバレッジ取引ができる主な投資手法には、

  • 株式投資
  • FX
  • 仮想通貨
  • 不動産投資

などがあります。

それぞれの投資手法ごとに「レバレッジ」とはどういう意味なのか見ていきましょう。

1.3 株式投資におけるレバレッジの意味

レバレッジを効かせた株式投資は「信用取引」といわれます。

「信用取引」とは、委託保証金を証券会社に担保として預けることで、その保証金の最大約3.3倍の額の取引ができるものです。

例えば手持ち資金が30万円のとき、現物取引では30万円分の取引しかできません。しかし信用取引だと、30万円の保証金を預けることで約100万円分の取引ができることになります。

株式投資について詳しくは以下の記事を参考にしてください。

株式投資の魅力とは? 始め方や取引のコツを初心者向けに解説
不動産投資と株式投資の違いを徹底比較!利回り・リスク・流動性など

1.4 FXにおけるレバレッジの意味

異なる通貨を売買し、その差額で利益を狙うFX。

FXにおけるレバレッジ効果は、証拠金を預けることで最大25倍の取引ができることです。10万円の証拠金を預けた場合、最大250万円分の取引が可能になります。

1.5 仮想通貨におけるレバレッジの意味

仮想通貨におけるレバレッジ効果は、証拠金を預けることによって最大2倍の金額を取引できることです。(個人の場合、国内の大手仮想通貨取引所での最大レバレッジは2倍)

ただし仮想通貨の場合、現物取引のように実際に仮想通貨を受け渡すことはありません。仮想通貨を売買した際に発生した差額のみを受け渡す「差額決済」になります。

例えば100万円分の仮想通貨を買った場合、レバレッジ取引では実際に100万円の受け渡しは行いません。その後110万円に値上がりした場合、差額の10万円だけを受け取るということです。

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1.6 不動産投資におけるレバレッジの意味

不動産投資におけるレバレッジとは、投資用物件を購入する際、自己資金にプラスして金融機関からの借り入れを併用することです。

自己資金だけでは購入できない金額の不動産を購入することで、高い収益率を見込めます。

例えば自己資金1,000万円で利回り5%の物件を購入したら、年間収益は50万円です。

一方自己資金1,000万円+ローン2,000万円で利回り5%、3,000万円の物件を購入したら、年間収益は150万円になります。

ローンを併用することで、同じ自己資金でも多くの収益を得られるのが不動産投資のレバレッジ効果です。

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