3. 厚生年金には国民年金も含まれている
上記の試算をみると「65歳からもらえる年金が少なすぎ…」と思ってしまうかもしれませんが、大丈夫です。
というのも、支払っている厚生年金保険料には「国民年金保険料」も含まれているため、将来は上記の金額に「老齢基礎年金」もプラスされるからです。
ただ、Aさんのご主人が会社員や公務員であれば、Aさんは今まで第3号被保険者だったはずです。
その場合、国民年金の保険料を払わなくても、その期間の老齢基礎年金が受け取れるので、老齢基礎年金が増えることにはなりません。
一方、Aさんのご主人が自営業者などであれば、妻であるAさんは現在国民年金保険料を支払っていることになります。
その場合であれば、国民年金保険料が含まれる厚生年金に加入することは、単純に老齢年金の増額につながります。
満額の老齢基礎年金は、2023(令和5)年度の新規裁定者(67歳以下の方)であれば、年額77万7792円(月額6万4816円)です。
年収約118万円のパートで22年働いた分の厚生年金をプラスすると、
- 77万7792円(老齢基礎年金)+14万7400円(老齢厚生年金)=92万5192円
次は、年収約180万円のパートで22年働いた分の厚生年金をプラスすると、
- 77万7792円(老齢基礎年金)+22万6600円(老齢厚生年金)=100万4392円
公的年金は一生涯もらえるため老後を支える柱になります。
厚生年金が毎月控除されると手取りが減るので、損した気分になるかもしれません。しかし老後の準備と思えば、納得できる方もいるのではないでしょうか。