3. 【おひとりさまシニア】老後の生活費は「ひと月約15万円」

ここからは、おひとりさまシニア世帯の「毎月の生活費」についても見てみましょう。総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2021年(令和3年)平均結果の概要」を参考に確認します。

出所:総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2021年(令和3年)平均結果の概要

おひとりさまのひと月の支出は月に14万4747円となっています。目安として月15万円は必要かな、といったところですね。とはいえ、グラフ中の「住居費用」が1万円台という点が気になった方もいるでしょう。これは持ち家世帯を含めた平均額だからです。

老後も賃貸住宅に住み続ける場合は、家賃分を支払う経済的な余力があるかどうかがポイントとなるかもしれませんね。

住居費は固定費の中でも「削れない」項目です。現役時代は問題なく支払えた家賃でも、老後の家計には大きな負担となり得る点を踏まえた物件選びが必要となりそうです。

おひとりさまが考えておきたい「シニアライフへの備え」

今回は「おひとりさまシニア」の老後のお金事情について考えてきました。

今現在の年収を上げる、働き方を変える、といったアクションは、将来の年金額を上げる上でのポイントにはなり得るでしょう。とはいえそれも限界があります。

働き盛りの現役世代にとっては、「いまの限られた収入」で、いかに上手に資産形成を行っていくかが大切になるのかもしれません。預貯金や資産運用をバランスよく組み合わせることで、いずれやってくる老後に備えていけるとよいですね。

「つみたてNISA」や「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」など、資産運用を後押しする税制優遇制度の活用を検討するのも一案です。

参考資料

岡崎 泰輔