コロナ危機や物価高で家計が苦しい家庭も少なくありません。

特に年金で生活する高齢者には厳しい状況が続きます。

厚生年金の平均的な受給額は月約14万円です。

しかし、給与同様に年金にも額面と手取りがあり、額面からは社会保険料や税金が差し引かれます。

本記事では年金から天引きされる社会保険料や税金について解説します。

【注目記事】厚生年金の見込みが20万円だった男性。手取りの少なさに愕然としたワケ

1. 公的年金(厚生年金と国民年金)の仕組み

まずは年金の種類を確認しましょう。日本の年金には国民年金と厚生年金があります。

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)・厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとにLIMO編集部作成

1.1 公的年金(厚生年金と国民年金)の仕組み

  • 1階部分「国民年金」:日本に住む20~60歳未満の人が原則加入するのが「国民年金(老齢基礎年金)」です。
  • 2階部分「厚生年金」:国民年金に上乗せして、主に会社員や公務員などが加入します。収入に応じて納めた保険料や加入期間によって年金額が決まります。

上記に加えて、3階部分には自分で備える確定拠出年金や個人年金保険といった「私的年金」もあります。