大企業を中心にインフレを考慮した賃上げが進む中、2023年度年金額の増額が決定しました。

では、具体的に受給できる年金額はどのように把握するのでしょうか。

今回は、年金の手取り額を確認できる「年金振込通知書」を解説します。

年金の額面と手取りの差についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

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1. 年金の「額面」と「手取り」は異なる。天引きされるものとは

会社員の年収と同様に、年金も額面と手取りに差があります。

「介護保険料や医療保険料、所得税、住民税」などが差し引かれたあとの金額が手取りです。

税金を計算するうえでの所得は、以下のように計算されます。

出所:国税庁 「No.1600 公的年金等の課税関係」

1.1 年金を受け取る人が65歳以上の場合

公的年金等の収入金額の合計・公的年金等に係る雑所得の金額
110万円以下         0円
110万円超 330万円未満    収入金額の合計ー110万円
330万円以上 410万円未満   収入金額の合計×0.75ー27万5000円
410万円以上 770万円未満   収入金額の合計×0.85ー68万5000円
770万円以上 1000万円未満   収入金額の合計×0.95ー145万5000円
1000万円以上        収入金額の合計ー195万5000円

上記で計算した所得から、他の控除や社会保険料を差し引いた額に対して税金が課されます。

ただし、65歳未満の方で年間受給年金が108万円未満、65歳以上の方で年間受給年金が158万円未満の場合は、原則所得税は課されません。