3. 勤続年数が退職金に与える影響はどのくらいか
ちなみに、退職金といえば勤続年数の影響を大きく受けることで知られますね。先述の自己都合退職やその他の理由では退職金額が大幅に下がっている点についても、勤続年数によるものと考えられます。
一般的に勤続年数が長いほど退職金が多くなるというイメージは浸透しているかと思いますが、実際の退職金額にはどのくらい差が出ているのでしょうか。
3.1 常勤職員…平均勤続年数18年8月
- 5年未満:70万6000円
- 5年~9年:131万2000円
- 10年~14年:319万8000円
- 25年~19年:612万2000円
- 20年~24年:1084万1000円
- 25年~29年:1611万2000円
- 30年~34年:2050万4000円
- 35年~40年:2368万7000円
- 40年以上:2258万円
3.2 行政職俸給表(一)適用者…平均勤続年数26年8月
- 5年未満:39万2000円
- 5年~9年:144万円
- 10年~14年:332万2000円
- 25年~19年:622万5000円
- 20年~24年:1107万円
- 25年~29年:1637万9000円
- 30年~34年:2075万2000円
- 35年~40年:2192万9000円
- 40年以上:2161万5000円
2000万円超の退職金を受け取るためには、勤続30年がひとつの目安となりそうです。
4. まとめにかえて
民間・公務員ともに、退職金においては勤続年数がモノをいう部分があるでしょう。
近年では雇用の流動性が高まっていますから、転職によりキャリアップを実現したり、異色の経歴を武器にするケースも多いかもしれません。
人によって「仕事に求めるもの」に違いはありますが、退職金は老後の生活を支える資源です。
退職金制度の充実した勤め先で長年勤め上げるか、自分で自分の退職金代わりになる資産をつくっておくか。自分のライフスタイルにあった方法を選択していきたいですね。
参考資料
尾崎 絵実