5. 「貯蓄下手の人」にありがちなNG行動3. 我慢が足りない
「お金があればあるだけ使ってしまう、欲しいものがあればとりあえず購入し物欲を満たす。」生きている限り安定した収入があればそれでよいかもしれません。
しかし、老後の収入が公的年金のみとなった場合はどうでしょうか。おそらく現役世代の生活水準を維持できると思う方は少ないように感じます。
何から何まで我慢する必要はなく、少しだけ思いとどまって将来のお金として先取り貯金を実践してみましょう。
また「将来資金のために投資を始めないと」と焦り気味に相談にいらっしゃるお客さまも多いです。
将来資金のために投資を取り入れることは、効率的に資産を殖やすうえで良いことなのですが、もちろんリスクが伴います。
投資を始めたは良いものの、途中で元本割れが起こり「思っていたのと違った!」と考え、損したまま解約される方もいます。
下落局面を目の当たりにすると「どこまで下落するかわからない」という不安心理が働き、もう投資はやめようと思ってしまう気持ちはよく理解できます。しかし投資をする以上元本が欠損する局面は普通に起こり得ることなのです。
こういった場面では「一喜一憂せず、そのまま積立投資を続ける」心構えが大切となります。価格が下がっているときは同じ投資金額で多くの口数を購入することができます。長期積立していくうえでの立派な投資手法の一つです。
投資はスタートして終わりではありません。投資している限りリスクと付き合っていく必要があります。
6. まとめにかえて
今回は「貯蓄下手さん」にありがちな行動をみてきました。ご自身の行動を見返してみて、行動を変えていくことにより少しずつ「貯蓄上手さん」になっていけたらいいですね。
まずは目的別にどれくらいのお金が必要か全体像を把握し、そのために毎月いくら貯蓄したらいいのか、そしてその手段は貯金なのか投資なのか、など大枠から考えていくとよいでしょう。
一度じっくりとマネープランについて考えてみてはいかがでしょうか。
※本記事は執筆時点の最新公開データをもとに執筆されたものです。
参考資料
- 家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果-(二人以上の世帯)
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」
- 金融庁「高校生のための金融リテラシー講座」(2022年3月17日公表)
田中 友梨