商船三井の株はONE社の減益が今後の懸念材料に

商船三井の第三四半期までの利益のけん引役となっていたONE社ですが、第四四半期の3カ月については、前年同期比-82%と大幅な減益見通しとなっております。

これによりONE単体では通期決算でも減益の見通しです。

ONE社の第四四半期税引き後損益(左図)と通期税引き後損益(右図)の2021年度実績と2022年度見通しの比較

出所:ONE「2022年度第3四半期決算説明資料」とONE「2021年度通期決算説明資料」より筆者作成

インフレや米国の在庫調整が重しとなり、前年よりも市況が悪化すると想定されることが、大幅な減益見通しの主因となっています。

商船三井の業績見通しにおいても、経常損益の通期予想ではコンテナ船を含む製品輸送事業の見通しが、10月末時点の業績予想対比で引き下げられています。

質疑応答の中ではコンテナ船の来期の赤字リスクについて質問が出るなど、コンテナ船の動向については投資家の懸念材料の一つとなっています。

今後はコンテナ船の市況の変化が株価の変動要因となる可能性もあるでしょう。