帝国データバンクの「23年値上げ、前年比 2 倍ペース 」によると、2023年2月の食品の値上げ品目数は5463品目となっています(2023年1月31日公表)。

また、値上げする食品は上場・非上場の主要食品メーカー195社で2023年4月までに1万品目を超えるとのことです。

去年に引き続き、今年も数多くの食品の値上げが続いています。節約をするにしても追いつかず、毎月の家計や貯蓄に不安を抱える方も多いのではないでしょうか。

特に年金生活となれば、収入が限られているため不安も増えます。60歳代では働く方も多く、いつまで仕事を続けるか悩まれる方も多いでしょう。

今回は60歳代の貯蓄をくわしく確認していきましょう。

60歳代「貯蓄3000万円以上」ある世帯は?二人以上世帯で確認

今回は金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別データ」を参考に、まずは60歳代で二人以上世帯の貯蓄を確認します。

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出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別データ」をもとにLIMO編集部作成

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別データ」をもとにLIMO編集部作成

60歳代・二人以上世帯の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 平均:2427万円
  • 中央値:810万円

上記によると平均と、より実態に近い中央値では約1600万円もの差があります。

内訳をみると貯蓄100万円未満が約25%な一方で、貯蓄3000万円以上は22.8%となっています。世帯差の大きさを感じる結果となりました。

60歳代ひとり世帯で「貯蓄3000万円以上」ある世帯は?

次に金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和3年調査結果」を参考に、60歳代でひとり世帯の貯蓄も確認していきましょう。

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出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)各種分類別データ」をもとにLIMO編集部作成

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)各種分類別データ」をもとにLIMO編集部作成

60歳代・ひとり世帯の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 平均:1860万円
  • 中央値:460万円

ひとり世帯では二人以上世帯と比べて平均も中央値も下がりました。

貯蓄100万円未満世帯が約37%となっており、一方で貯蓄「2000~3000万円未満」が8.4%、「3000万円以上」が17.7%となっています。

定年後「増える出費・減る出費」は?

60歳代の貯蓄は世帯差・個人差が大きいことがわかりました。老後の生活の柱は「年金と貯蓄」になりますから、あわせてご自身の年金額も確認し、今後のマネープランを立てるといいでしょう。

セカンドライフを過ごす前にできれば把握しておきたいのが、定年後の生活で変わる出費です。公益財団法人 生命保険文化センター「セカンドライフの生活費は現役時代とどう違う?」より、退職前後で変わる出費を確認しましょう。

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出所:公益財団法人 生命保険文化センター「セカンドライフの生活費は現役時代とどう違う?」

出所:公益財団法人 生命保険文化センター「セカンドライフの生活費は現役時代とどう違う?」

退職によって不要となる支出の例

  • 住宅ローン(完済する場合)
  • 会社員としての交際費・食費
  • スーツ、ワイシャツ、ネクタイなどビジネス被服代
  • 子供の教育・扶養費用(成人・独立の場合)
  • 厚生年金保険料
  • 雇用保険料
  • 健康保険料※

退職によって発生する支出の例

  • 近所づきあいの交際費
  • 趣味や生きがいのための費用
  • 妻の国民年金保険料(妻が60歳になるまで)
  • 国民健康保険料※

※健康保険から国民健康保険へ移るほか、定年退職前の健康保険に引き続き加入する、要件を満たす人が会社勤めの家族の被扶養者になる選択肢もある
※出所:公益財団法人 生命保険文化センター「セカンドライフの生活費は現役時代とどう違う?」

仕事を辞めることで払わなくてよくなる出費もありますが、一方でセカンドライフを過ごすには交際費や趣味・旅行費用などもかかります。

また、年齢を重ねるにつれて医療費や介護費用が必要になる場合もあるでしょう。そういった支出増についても前もって考え、マネープランを立てておきたいものです。

まとめにかえて

今回は平均的な結果をお伝えしてきましたが、まずはご自身の年金受給予定額や貯蓄、また考えられる出費を計算することが大切でしょう。

可能な範囲で固定費など出費を抑えること、また仕事を長く続けたり、お金に働いてもらったり(資産運用)することで資産寿命を伸ばす工夫を考えることも重要です。

資産運用にはリスクがありますし、また仕事もいつまで働けるかというリスクがあります。

情報収集をし、リスクを洗い出した上で、ご自身でできることについて考えていきましょう。

参考資料

宮野 茉莉子