泉北高速鉄道株式会社は、2023年10月1日より運賃改定を行い、大人の普通運賃を「国から許可されている上限運賃まで」引き上げることを公表しました。
一方で、小児の普通運賃(IC利用時)を一律50円にするとしています。
大人運賃の半額以下、また一律の料金にすることについては、関西の鉄道で初めての取り組みであるとのことです。
泉北高速鉄道で2023年10月1日から運賃改定
泉北高速鉄道株式会社の発表によると、2023年10月1日より運賃が下記のとおり改定されます。
普通運賃(大人)
国から認可されている上限運賃まで引き上げられます(各区間10円)。
これにより、初乗り運賃は原稿の170円から180円となります。
普通運賃(小児)
IC利用時は、当社線内の運賃が一律50円に引き下げられます。
ただし、磁気券を利用する場合は現行運賃と変更ありません。
通勤定期
国から認可されている上限運賃まで引き上げられます。これにより、例えば大人で1ヶ月の通勤定期の場合、各区間410~420円の引き上げとなります。
通学定期
据え置きされます。
同社の運賃改定については、消費税率引き上げに伴う改定を除いて約25年ぶりとのことです。
また、小児IC運賃を大人運賃の半額以下に一律で統一するのは、関西の鉄道で初めての試みであるとのことです。
改定後との運賃を比較
同社では、改定前後の運賃について和泉中央~中百舌鳥駅間の比較も公表しています。
和泉中央~中百舌鳥駅間の運賃比較1/3
出所:泉北高速鉄道株式会社「鉄道運賃を改定します」
大人の普通運賃の場合、当該区間では10円の引き上げで340円となります。
一方、小児の磁気券利用時の運賃は変わらず170円(大人の半額)、IC利用時は50円となるため、実に120円の引き下げです。
通勤定期(1ヵ月)に関しては、現行の1万3100円から1万3510円となるため、410円引き上げとなります。
運賃改定の背景
泉北高速鉄道株式会社では、今回の運賃改定の目的は下記のとおりとしています。
- 新型コロナウイルス感染症を契機とした働き方の多様化や、沿線人口の減少に伴う収入減のため
- 全駅へのホームドア設置をはじめ、車両・設備の更新等の安全に関する投資財源を確保し安全・安心な輸送サービスを提供するため
- 子育てのしやすい環境を提供するため
鉄道の運賃改定は、関西の他の沿線でも見られます。
例えば、京阪電気鉄道や阪急電鉄、阪神電気鉄道では、2023年4月1日から、鉄道駅バリアフリー料金が大人旅客運賃に加算されます。
また、近畿日本鉄道株式会社でも2023年4月1日より運賃の値上げが予定されています。
近鉄の改定率・増収率一覧2/3
出所:近畿日本鉄道株式会社「鉄軌道旅客運賃の改定申請が認可されました」
近年ではホームドアの設置やバリアフリー化など、費用のかかる改修が急務となることもあり、運賃の改定は避けられない流れとなっています。
その一方で、泉北高速鉄道の「小児IC運賃運賃50円」のように、子育て世帯を応援する取り組みも行われています。
各社のキャンペーンも見逃さず
3/3
Natalya Temnaya/shutterstock.com
電車が生活の足である方にとって、運賃改定は痛い出費と感じることもあります。
しかし、鉄道各社ではさまざまな割引キャンペーンも行っています。子供料金がお得になったり、土日や時間帯でお得になるケースもあります。
こうした情報を知り、おでかけを楽しみたいですね。
参考資料
- 泉北高速鉄道株式会社「鉄道運賃を改定します」
- 京阪電気鉄道株式会社「鉄道駅バリアフリー料金制度を活用し、バリアフリー設備の整備を加速します」
- 阪急電鉄株式会社「全駅にホーム柵を設置するとともに、全駅のバリアフリー化を目指します」
- 阪神電気鉄道株式会社「更に安心・快適に。全駅へのホーム柵の設置を目指します~鉄道駅バリアフリー料金制度を活用することで、整備を加速化します~」
- 近畿日本鉄道株式会社「鉄軌道旅客運賃の改定申請が認可されました」
太田 彩子
