2. 最新の年金「実質」は目減りへ。物価上昇の壁
3年ぶりのプラス改定となる2023年度の年金ですが、そもそも改定される理由として「賃金変動率」や「物価変動率」があります。
現役時代の賃金の水準、また物価の状況を見て年金額も調整されるということです。
2023年度は物価変動率が2.5%、名目手取り賃金変動率が2.8%となりました。またマクロ経済スライド※による調整も働き、今回の改定となったのです。
※公的年金被保険者の変動と平均余命の伸びに基づいて、スライド調整率を設定し、その分を賃金と物価の変動がプラスとなる場合に改定率から控除するもの
昨今の物価上昇の激しさは肌で感じているところかと思います。
この物価の上昇ほどには年金額が上がらず、年金世代にとっては「実質目減りする」という現状があるのです。
年金制度を維持するためにはマクロ経済スライドが不可欠であり、物価上昇に見合った年金増加にはならないのも、仕方のない側面があります。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてパートとしてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』でも記事を執筆している。京都府出身、滋賀県在住。(2026年6月26日更新)