3. 金融商品に「安全性」よりも「収益性」を求める人が増えている
高所得貧乏さんに限らず、「どうすればお金が貯まるのか」「どうしたら今あるお金が増えるのか」は多くの人の課題でしょう。
そんな思いを反映するように、自分がもつ金融資産を選ぶときに重視するポイントはこの10年で大きく変化しています。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」の2013年と2022年を比較すると、以下のような割合の変化がみられました。※無回答をのぞく
3.1 単身世帯が金融商品を選ぶときに重視すること
- 2013年:安全性(34.5%)→収益性(30.0%)→流動性(20.3%)→その他(15.3%)
- 2022年:収益性(37.3%)→安全性(26.0%)→流動性(21.2%)→その他(15.5%)
3.2 二人以上世帯が金融商品を選ぶときに重視すること
- 2013年:安全性(47.0%)→流動性(25.0%)→収益性(14.7%)→その他(11.0%)
- 2022年:収益性(35.9%)→安全性(29.7%)→流動性(20.2%)→その他(14.2%)
これをみると、今もっとも重視されているのは収益性だといえるでしょう。
単身世帯とくらべて、二人以上世帯では収益性へのシフトが特に目立った形になりました。
とはいえ、ひとくちにお金を貯めるといっても「元本割れの可能性」や「何かあればすぐに引き出せること」「リスクを受け入れた上での収益性」など、自分の求めるものとそれを実現する方法が合致しているかが大切です。
一方で、お金に余裕があったらあるだけ使ってしまうという人は、あえて「強制力が働く方法」を選ぶことで「貯めるお金と使ってもいいお金」の線引きがしやすくなるかもしれません。
将来のために今の自分ができることを実践して、少しでも明るい未来をつくっていきたいですね。
参考資料
尾崎 絵実