2023年がはじまった今、考えたいのが今年の「家計収支」です。

去年は物価高が相次ぎましたが、2023年も引き続きモノの値段が値上がりする可能性はあります。

中には「急激な支出増に貯蓄を切り崩しすぎている」なんてご家庭もあるのではないでしょうか。

長期休暇であるこのタイミングで、家計の収支や貯蓄を見直すことは大切です。

今回は年金生活に入る方も多い60歳代に視点をあてて、その貯蓄や年金、生活費をみていきます。

60~69歳の「厚生年金と国民年金」平均受給額とは

年金生活となれば、主な収入源は公的年金になります。

参考までに厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」 より、60歳代の年金受給額の月額平均を1歳刻みで確認していきましょう。

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出所:厚生労働省「令和2年度厚生年金・国民年金事業の概況」

国民年金の平均年金月額

  • 60歳:3万9019円
  • 61歳:4万594円
  • 62歳:4万1689円
  • 63歳:4万2881円
  • 64歳:4万3513円
  • 65歳:5万7919円
  • 66歳:5万7737円
  • 67歳:5万7569円
  • 68歳:5万7272円
  • 69歳:5万7169円

厚生年金の年金平均月額

  • 60歳:9万0838円
  • 61歳:5万9575円
  • 62歳:6万0436円
  • 63歳:7万8770円
  • 64歳:8万636円
  • 65歳:14万5337円
  • 66歳:14万5703円
  • 67歳:14万3386円
  • 68歳:14万1979円
  • 69歳:14万36円

※国民年金(基礎年金)の月額を含みます。

一般的な年金受給開始年齢は65歳から。それより前は繰上げ受給や特別支給の老齢厚生年金になります。

65歳以降では国民年金で5万円台、厚生年金で14万円台に。

夫婦で加入している年金や加入状況によって個人差があるので、まずはわが家の年金額を明確にすることが重要です。

リタイア後の生活を考える「月の生活費」はいくらか

では次に支出について、総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)」を参考に見ていきましょう。

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出所:総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)」

二人以上世帯の月の消費支出

  • 60~69歳:28万8312円
  • 70歳以上:22万6383円

60歳代の消費支出は28万円台ですから、税金や社会保険料といった非消費支出をあわせると月31~32万円になるでしょう。

50歳代よりは減っているものの、40歳未満の生活費よりは多くなっています。

70歳代になると仕事を辞める人が多いですが、非消費支出をあわせれば月25~26万円の支出となります。

さきほどの年金の平均額から「会社員の夫と専業主婦の妻」で考えると月20万円前後になりますから、年金だけでの生活は難しいご家庭もあるでしょう。

60歳代の平均貯蓄額はいくらか

生活費の赤字を補ってくれる貯蓄について、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別データ」から確認しましょう。

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出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別データ」をもとにLIMO編集部作成

60歳代・二人以上世帯の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 平均:2427万円
  • 中央値:810万円

より実態に近い中央値は810万円となっており、貯蓄2000万円以上が3割いる一方で、貯蓄ゼロも約2割でした。

早くからはじめたい老後資金の対策

現役時代は教育費や住宅ローンの支払いがかさみます。忙しい日々の中では漠然と「老後資金は長く働くから大丈夫」と考えてしまいがちですが、人間いつまで元気に働けるかわかりません。

年金だけでの生活は厳しいため、貯蓄を守る・増やすためには主に仕事による収入を得るか、資産運用でお金に働いてもらうかになるでしょう。

長く働くだけでなく、貯蓄の一部を毎月積み立てながら運用する「積立投資」をはじめたり、その他の方法で運用をしたりして、お金に働いてもらうという選択肢も今後は大切といえます。

運用は自己責任になりますし、リスクもあります。一方で国の税制優遇制度であるNISAやiDeCoを利用することで、本来利益に約2割かかる税金も非課税で運用できるため、以前よりはじめやすくなりました。

年齢を重ねるとリスクは取りにくくなりますから、早いうちに情報収集をしてリスクや金融商品、投資方法について学び、ご自身に合った方法で運用を検討してみてもいいでしょう。

【※編集部より】本記事は2022年12月23日時点の最新公開データをもとに執筆されたものです。

参考資料