おカネのプロは毎月何に投資をしているのか

7月を前にボーナスを何に使おうかと考えている人も多いと思います。貯金でしょうか、夏休み前の旅行でしょうか?住宅ローンの支払いなど、すでに使い道が決まっているという方もいるでしょう。もしかすると思い切って何かに投資してみよう!と考えている方もいるかもしれませんね。

今回は、世界を代表する資産運用会社であるフィデリティ投信の社員がDC(確定拠出年金)プランで運用する資産の概況を同社から教えていただきました。お金のプロがどのような資産に投資をしてるのか、見ていきましょう。

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お金のプロの運用の内容を見てみる

2017年3月末のフィデリティ投信の従業員が加入するDCプランのポートフォリオは以下の構成になっています。

預金(元本確保型):17.9%
保険(元本確保型):6.0%
国内債券型:3.4%
外国債券型:9.3%
国内株式型:28.8%
外国株式型:28.2%
バランス型:6.2%

元本確保型の預金・保険があわせて23.9%と全体の約4分の1を占めています。当然かもしれませんが、お金のプロとは言っても全額をリスク資産に投資をしているわけではないようです。

その一方で国内外株式にも57%を投資をしています。このあたりはしっかりとリスクをとって運用している印象があります。

過去2年でお金のプロの運用の中身はどう変わったのか

では2年前、2015年3月末はどうだったのでしょうか。先ほどのようにポートフォリオの中身を見ていきましょう。

預金(元本確保型):14.9%
保険(元本確保型):4.5%
国内債券型:2.4%
外国債券型:9.7%
国内株式型:29.9%
外国株式型:32.8%
バランス型:5.4%

元本確保型が19.4%と2割を切っているのに対し、国内外株式は62.7%と、2017年3月末と比べて元本確保型の比率が低く、株式の比率が高くなっています。つまり、現在よりも「リスクオン」の状況だったわけです。

ここ2年で見てみると、テロはもとより、昨年には英国のEU離脱による危機、今年に入ってからは米国でトランプ大統領誕生による保護主義懸念などがありました。マクロ経済動向に関して不確実性が高まったといえることもこの変化の背景にあるのかもしれません。

あなたの年金は何で運用されているのか。お金のプロの運用と比べてみる

お金のプロであるフィデリティ投信の社員は安全資産を持ちつつ、株式投資を主軸に置いてリスクを取った資産運用をしていることがわかりました。ところで私たちが受け取る年金、その運用はどうなっているのでしょうか。厚生年金や国民年金を運用しているのは「年金積立金管理運用独立行政法人」という機関です。GPIF(Government Pension Investment Fund)という略称のほうがなじみがあるかもしれません。GPIFは日本国民から預かる多くのお金の運用をしている機関といえます。

GPIFの2016年12月末のポートフォリオの構成は以下の通りです(小数点第2位を四捨五入)。

国内債券:33.3%
国内株式:23.8%
外国債券:13.4%
外国株式:23.2%
短期資産:6.5%

出所:年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)「平成28年度第3四半期運用状況」

フィデリティ投信のDCプランの資産構成と比較してみましょう。国内外株式比率は合計値で47%です。DCプランには元本確保型の預金や保険があるため一概に比較できませんが、株式保有割合だけを比べるとフィデリティ投信のDCプランの方が高くなっています。

とはいえ、いずれにしても資産運用を長期で考えるフィデリティ投信やGPIFといったお金のプロは、運用に際して株式投資を主軸においているということが分かります。

また、フィデリティ投信とGPIFの比較で気になるのは債券の取り扱いでしょうか。GPIFでは国内債券比率が約33%にも及びます。現在のように低金利の環境下で、ここまでの比率を持たなければならないのでしょうか。

まとめにかえて

いかがでしたでしょうか。フィデリティ投信やGPIFといったお金のプロは、マクロ環境の変化によって株式への投資割合を調整するとはいえ、資産運用の主軸は株式投資であることが見て取れます。

ボーナスをもらって預金というのも選択肢の一つでありますが、iDeCoなどの節税効果のある制度もうまく活用しながら資産形成を始めてみても面白いかもしれません。

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LIMO編集部

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LIMO編集部は、日本生命やフィデリティ投信で証券アナリストやポートフォリオマネージャーであった泉田良輔を中心に、国内外大手金融機関勤務経験、ビジネスネットメディア運営経験者や大手ファッション誌や雑誌の元編集長、学習参考書などの書籍校閲・校正経験者、またWebマーケティングスペシャリストなどが編集や執筆作業を行い、運営をしています。沿革としては、LIMOの前身である投信1(トウシンワン)は個人投資家向け金融経済メディアであるLongine(ロンジン)の執筆者である国内外大手証券会社で証券アナリストや運用会社のファンドマネージャーとして長年の調査や運用経験を持つメンバーやビジネス系インターネットメディア運営経験者等を中心に立ち上げました。サブスクリプションモデルで一定の成功を収めていたLongineですが、グループ内で新サービスを展開ることとなり、多くの読者の声に惜しまれながらLongineのサービス自体は2020年3月に終了となりました。Longine編集部メンバーは引き続きLIMO編集部のメンバーとして在籍し、お金のプロとしてコンテンツ編集や情報を発信しています。LIMO編集部は、国内のみならずグローバルの視点から、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデア、ビジネスパーソンの役に立つ情報をわかりやすくお届けします。