1. 高齢者の実態。年金平均200万円では厳しい生活
2022年9月9日に公表された厚生労働省「2021年国民生活基礎調査の概況」によると、高齢者世帯の平均所得は総額332万9000円となっています。
今の年収とそこまで変わらないと感じる現役世代もいると思いますが、一旦所得の内訳をみてみましょう。
1.1 高齢者(二人以上世帯)の所得の内訳
- 年金:207万4000円
- 雇用者所得:58万7000円
- 財産所得:22万9000円
- 仕送り・企業年金・個人年金・その他の所得:28万8000円
これをみると、収入の約6割は公的年金であることがわかります。
残りの4割は勤め先からの収入、財産所得、個人年金などで年間110万円ほど補填しているようです。
とはいえ一生働き続けるというのも現実的ではありませんから、ゆくゆくは年間で約58万円ほど所得が減少してしまうことになります。
老後の後半からは、現在の財産所得とあわせて年間約80万ほど、場合によってはそれ以上のペースで貯蓄を取り崩す必要があるかもしれません。