1. 高齢者の単独世帯の割合はどれくらいか

まずは同資料より、65歳以上の世帯構造の推移を1986~2021年までグラフで確認しましょう。

出所:厚生労働省「2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況」

1986年には「三世代世帯」が44.8%と半数を占めていましたが、2021年には「夫婦のみ世帯」(32.0%)と「単独世帯」(28.1%)が最も多くなっていることが分かります。

高齢者の夫婦のみ世帯や単独世帯が増えたことで、老後のお金について不安を抱える方もふえていると考えられるでしょう。

2. 今の70歳代の厚生年金と国民年金の月の年金受給額とは

老後生活の柱となるのが「公的年金」です。

厚生労働省が公表した「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、70歳代の月の年金受給額は以下のようになっています。

2.1 国民年金の月額平均

  • 70歳:5万7234円
  • 71歳:5万7153円
  • 72歳:5万7066円
  • 73歳:5万6874円
  • 74歳:5万6675円
  • 75歳:5万6235円
  • 76歳:5万6204円
  • 77歳:5万5881円
  • 78歳:5万5651円
  • 79歳:5万5525円

2.2 厚生年金の月額平均

  • 70歳:14万3775円
  • 71歳:14万7105円
  • 72歳:14万6331円
  • 73歳:14万5724円
  • 74歳:14万5467円
  • 75歳:14万7519円
  • 76歳:14万8172円
  • 77歳:14万9924円
  • 78歳:15万2159円
  • 79歳:15万4467円

※国民年金の金額を含む

国民年金は5万円代後半、厚生年金は14万円~15万円がおよその受給額でした。

実際は個人差が大きく、加入している年金や加入状況により異なります。また、夫婦で暮らしているころと、ひとり暮らしとなってからの受給額は異なるでしょう。

それまで夫婦のみで過ごしてきた方も、70歳代になると配偶者の病気などで家族形態が変わる場合もあります。

遺族年金についてはご家庭により受給できるかや金額も異なります。考えたくないことですが、生活の基盤となるため確認しておくと良いでしょう。