使わなかった保険が返ってくる医療保険「健康還付給付金型」のカラクリ
使わなかった保険が返ってくる保険には「健康還付給付金型」と「祝金型」などがあり、どちらも一生涯保障が続く、終身保険になっています。
今回は、健康給付金型のカラクリを説明します。
【健康還付給付金型】
健康還付給付金は、健康還付給付金支払基準日の前日までに払い込んだ主契約の保険料累計と主契約の給付金の受取額によって、戻ってくる金額に違いがあります。
病気やケガで入院や手術をした場合に受取った給付金の受取額が、その時までの払込保険料累計を上回る場合、健康還付給付金は支払われません。
たとえば、35歳女性が以下の健康還付給付金の医療保険を契約した場合で考えてみましょう。
《主契約》
- 入院日額1万円
- 手術給付金 入院日額の5~20倍
- 放射線治療給付金 入院日額の20倍
《保険料》:7440円
《70歳時に支払われる健康還付給付金》
- 70歳まで入院給付金などをもらわなかった場合:310万3800円
- 入院給付金と手術給付金を合計して15万円をもらった場合:310万3800円-15万円=295万3800円
- 70歳までに入院給付金と手術給付金などを合計して320万円をもらった場合:0円
《70歳以降の保険料》
健康還付給付金を受け取った後でも、主契約および特約の保険期間・保険料払込期間に変更はなく、引き続き同額の保険料を払い込むことになります。
35歳~70歳までに支払った保険料は、70歳時に上記のとおり戻ってきますが、70歳からその後、終身にわたり負担する保険料7440円に対しては、健康還付給付金が支払われることはありません。
参考として、同じ契約内容で健康還付給付金のない終身型医療保険であれば、月々の保険料はもっと安くなります。