4. まとめにかえて

2022年の4月に改定された公的年金の繰下げ受給について、しくみや注意点を整理しました。

繰下げ受給スタートの上限年齢が75歳にまで引き上げられ、年金額を最大84%増やすことが可能です。

一見おトクな制度ですが、受給額を「増やしすぎる」ことで生じるデメリットもあるわけです。

また、繰下げ受給がスタートしてほどなくして亡くなってしまった場合には、年金をほとんど受け取らずに終わってしまうケースも想定できます。

繰下げ受給を検討する場合、受給開始までの生活資金、そして健康面などを考慮して慎重に判断する必要があるでしょう。

シニアライフを支える「年金以外のお金の準備」は、預貯金や資産運用などを組み合わせて丁寧に進めていきたいものですね。

「人生100年時代」はすぐそこに来ています。老後資金は自助努力で作る姿勢が、より一層求められていくでしょう。

参考資料

徳原 龍裕