厚生年金「ひと月30万円」現役時代にいくら稼いだ人なのか？

では、厚生年金を「ひと月30万円以上」受給するには、現役時代の報酬がいくら必要なのでしょうか。さきほどの計算式から求めてみましょう。

＜条件＞

  • 平成15年4月以後に加入
  • 老齢基礎年金（国民年金）の満額：78万円
  • 厚生年金：40年間加入
  • 厚生年金の報酬比例部分＝360万円（月30万円）－78万円（国民年金部分）＝282万円
  • 平均標準報酬額×5.481/1000×480月＝282万円
  • 平均標準報酬額＝約107万円
  • 107万円×12＝1284万円

計算式に当てはめると、厚生年金で「月30万円」を受け取るためには年収約1284万円以上が必要となります。

では男女全体の平均年金額に近い、「約15万円」の人の場合はどうでしょうか？

  • 厚生年金の報酬比例部分＝180万円（月15万円）－78万円（国民年金部分）＝102万円
  • 平均標準報酬額×5.481/1000×480月＝102万円
  • 平均標準報酬額＝約39万円
  • 39万円×12＝約470万円

厚生年金で15万円を受給するためには470万円ほどの年収が必要です。