6月は公務員、会社員のボーナスシーズン
いよいよ夏のボーナスシーズン到来です。国家公務員、地方公務員のボーナス支払い日は6月30日。ボーナス制度が設けられている民間企業でもその前後に支給される予定です。
金額面では人事院勧告に基づき、国家公務員への支給額がやや増加するのに対し、民間では円高の影響もあってか、製造業、非製造業ともに5年ぶりの減少と伝えられています(資料出所・経団連)。
およその民間平均支給額は製造業で約926,561円、非製造業で638,119円となっています。
ボーナス制度がない会社や雇用契約の人もいるので一概には言えませんが、6~7月にそれなりのまとまった金額を手にする人が増加するため、すでにボーナス商戦も盛り上がっています。
しかし、この時期の過ごし方次第で、せっかくのボーナスを生かしたり、消失したりと道が分かれます。したがってこの時期の心構えが大切。そこで押さえておきたいポイントをまとめました。
女子にありがちなサマーセールでの爆買いは「物持ちビンボー」の始まり
衣類を中心にこの時期は各売り場でサマーセールが実施されます。しかし、夏場の衣類爆買いには特に気をつけたいもの。というのも夏物は冬物に比べて比較的、値段が安め。だから、ついつい売り場で見かけた可愛い衣類を軽い気持ちで「ま、この値段だったらいいか」と買ってしまいがち。
この「安いから、まあ、いいか」という買い方は物持ちビンボーの引き金になります。買い過ぎることで、やがて身の回りがモノであふれかえり、生活空間を侵食。モノを探すことに手間取り、時間ビンボーを誘発します。服をたくさん持っていてもいざ、着ていくものに困るという矛盾した状態に陥り、遅刻の常習犯になったりもします。
そこで買いたい衣類が見つかった時は、「収納スペースはあるか?」「何に合わせられるアイテムなのか?」の2点を落ち着いて検討する癖をつけましょう。買っても収納スペースがない、合わせるものがない場合は衝動買いの可能性あり。見送ったほうが無難といえそうです。そして、見送った金額分を「買ったつもり貯金」に回します。
<物持ちビンボー防止策>
- 収納ケースに収まるだけの衣類を持つ:服よりも収納スペース確保が先決。
- 着たい服ではなく似合う服を選ぶ:3~5色、マイカラーを決める。マイカラーをコア・ベースに合わせられる服しか買わない
- 「買ったつもり貯金」で貯蓄を増やす
ボーナスで赤字補てんする「ゆでガエル家計」からの脱却
毎月の家計収支が慢性的に赤字。それを夫婦のどちらも「ま、仕方ないか」と容認。「ボーナスで埋めればいい」と月々赤字の根本原因の解明を放置。ボーナスが出たとき、毎回補てんが続いている場合は、早々に「ゆでガエル家計」からの脱却を。
ゆでガエル状態とは、心地よい水温に慢心し、危険な水温になっても脱出する機会を逸してしまうたとえを言います。「ボーナスが入る」「ボーナスで何とかなる」という理由で身の丈を超えた生活をしている可能性大なので改善する必要があります。
とはいえ人間、いきなり生活の水準を落とすのは難しいもの。そこで、見直しのポイントは質の高い生活イコール、支出が多い生活ではないことに気が付くことから。
家計を赤字に陥らせている最も大きな支出は何なのかを見つけ出し、それが生活の質を高めているかどうか、今一度検討してみましょう。そして、代替効果が見込め、しかも支出を抑えられる満足感の高いものにシフトし直します。
例えば高級レストランでのディナーを評判のおいしいランチを提供している店に代替え、車はシェアカーに変えられないか検討、泊まりがけの旅行を日帰りに変更、ブランドショッピングをユーズドやオリジナル品のレア・ショッピングに変更など、セービングの方法を探します。
赤字家計から脱却できたら、「ボーナスがなかったらしないけど、あるときにできること」に注目しましょう。収入アップにつながること、たとえば英語の技能がアップすると報奨金が出る制度がある会社に勤めている場合は報奨金対象の英語資格を取るとか、特殊技能を磨くなどです。
転職に有利な資格を取ることを目指してもいいでしょう。ちなみに平均年収1位の上場企業は2,139万円、最下位では261万円で実に10倍の開きがあります。現在、年収が低いと感じているなら転職に投資する価値はありそうですね。
<赤字家計・隠れビンボーゆでガエル化の悪循環からの脱却策>
- 高額支出していた生活イベントを見直し、生活の質を高める代替え対象に切り替える
- ボーナスで収入アップにつながる資格を取得:英語、特殊技能検定に挑戦