70歳代「ひとり暮らし」平均貯蓄額はいくらか。貯蓄ゼロも
今年は値上げに苦しむ1年となり、特に年金生活では家計への圧迫が大きく、貯蓄を切り崩された方もいるでしょう。
値上げは来年も続く模様で、サッポロビールは2023年4月1日から、ワインや焼酎などの価格を最大で37%引き上げると公表しました(2022年12月2日公表)。
キリンビールやアサヒビールも来年の値上げを公表しており、来年も家計や貯蓄への影響は免れそうにありません。
今の70歳代ひとり世帯はどれくらい貯蓄を保有しているのでしょうか。金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」より、70歳代ひとり世帯の貯蓄分布をグラフで確認します。
70歳代の平均貯蓄額(平均・中央値)
- 平均:1786万円
- 中央値:800万円
平均は1000万円を超えていますが、より実態に近い中央値との差が約1000万円もあります。これは70歳代の貯蓄格差の大きさをあらわしていると言えるでしょう。
円グラフで貯蓄分布を見ると、約3割は貯蓄2000万円を保有しています。一方で、「貯蓄ゼロ世帯」も25.1%となっており、4人に1人は貯蓄がない状況です。
今年のような物価高への対応や、病気や介護の必要性が出た場合、貯蓄がないと心もとないでしょう。
高度経済成長期を過ごした70歳代でも、4人に1人は貯蓄ゼロという現実に驚かれ方もいるのではないでしょうか。