上記は、読者が日頃見聞きしている話と比べると極論に思えるでしょう。しかし、筆者としては、「識者の平均より少し楽観的」だという認識でいます。その違いが生じる一因は、読者の接している「識者の見解」が、本当の識者の見解よりも悲観的なものにバイアスがかかっているからです。

その最大の理由は、マスコミが悲観的な論調を好むからです。そして、マスコミ情報の受け手が悲観的な情報を好むからです。「大変なことが起きそうだ」と書く方が「何とかなるだろう」と書くより、新聞も雑誌も売れますから(笑)。

読者におかれましては、マスコミ情報にバイアスがかかっていることを認識し、それを「組み戻し」した上で、情報として利用することをお勧めします。そのあたりのこと情については、拙稿『マスコミの悲観バイアスに惑わされてはいけない』をご参照ください。

読者として、筆者を「非常識だ」と感じるのはご自由ですが、それだけでは建設的ではありません。そう思うのであれば、具体的に上記のどこがどのように誤っているのか、考えてみてください。きっと良い頭の体操になるはずです。

それだけでも筆者は読者のお役にたてて光栄ですが、結果として誤りが見つけられずに筆者に賛同してくださる読者が少しでもいれば、さらに幸いです(笑)。

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塚崎 公義