3. 卵サンド

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朝食やランチで定番の卵サンドも、関東と関西では違いがあります。関東の場合は、小さくつぶしたゆで卵にマヨネーズ・塩・コショウなどで味付けをした卵サラダを挟むのが一般的です。

対して関西では、厚焼き玉子を大胆にトッピング。断面を見ると、真っ白の食パンにきれいな黄色の厚焼き玉子が挟まれていてボリューミーです。

関東の卵サンドはマヨネーズのコクが食欲をそそりますし、関西の卵サンドは優しい出汁の味とパンの小麦の香りがマッチしていて、甲乙つけがたいおいしさです。

関東の方が関西へ、関西の方が関東へ行くときは、現地の卵サンドをぜひ試してみてください。

4. ところてん

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ツルツルとしたのどごしがクセになる、夏の定番食材・ところてん。関東では酢醬油、関西では黒蜜をかけて食べる機会が多い傾向にあります。

大陸から日本にところてんが伝来した当初はからし酢をかけて食べており、その後醤油を加えるのが一般的になりました。ところが奈良や京都といった当時の都や周辺地域では、貴族たちを中心に、中国から輸入した砂糖が人気を博します。

諸説ありますが、このような背景をもとに現在の関西地域では、砂糖を使って作る黒蜜をかけてところてんを食べる習慣が生まれたようです。

黒蜜をところてんにかける習慣が関西にとどまり続け、現在まで伝わっている理由の1つに、かつての大阪には薬を扱う商人が集まっていたことが挙げられます。

砂糖はとても高価で、薬として使われていた時代がありました。砂糖を売買する機能が集中していた関西では次第に庶民まで砂糖が広がり、よりところてんを黒蜜で食べる文化が根付きやすくなったと考えられるのです。