ここで思い出してほしいのは、世界で最も有名な投資家ウォーレン・バフェットです。彼は投資に際して、IPOに投資をするのではなく、投資家の多くが知っている歴史のある企業に投資をします。

また、バフェットが重視するのは歴史だけではありません。その企業の業績はもとより経営者なども十分吟味することも良く知られています。彼の投資哲学でいえば、新しいものがよいという発想はなく、どちらかといえば、市場でもまれて実績のある企業の方を嗜好しています。その投資哲学にこだわり続けた結果、彼は世界で最も成功した投資家としての今があるわけです。

バフェットの投資での成功体験を結婚と一緒にするなという向きもあるでしょう。ただ、ひとつ注意しておきたいなと思うのは、日本の個人投資家はIPOが好きだということと、初婚同士を歓迎する風潮がどうしても似ているように感じられることです。

総務省の「国勢調査」では2015年の東京都の女性の生涯未婚率が19%、全国では14%に達していることを示すデータが出ています。そしてその数値は年々上昇を続けています。今回は結婚と投資行動の類似点を見てきましたが、投資にしても株式投資だけが投資ではありません。結婚も相手の選び方だけでなく、結婚そのものに関する様々な選択肢を許容する社会の懐の広さが求められているのではないでしょうか。

LIMO編集部