特別養護老人ホーム(特養)の主な費用3つ

次に、特別養護老人ホームへの入居にかかる費用をご紹介します。

特別養護老人ホームは公的機関のため、入居一時金などの初期費用は必要ありません。必要な費用は月額費用のみです。その内訳は以下の通りです。

  • 施設介護サービス費
  • 介護サービス加算
  • 居住費
  • 食費
  • 日常生活費(その他費用)

以下で詳しく解説します。

特別養護老人ホーム(特養)の費用1.施設介護サービス費

施設介護サービス費は、施設で介護を受ける際にかかる費用です。要介護度が高くなるほど負担額が増額し、居室のタイプによっても金額に違いがあります。

以下は、要介護度と居室タイプ別での自己負担額の一覧です。

要介護度・居室タイプ別の介護福祉施設サービス費自己負担額(30日間)

出所:厚生労働省「介護報酬の算定構造(令和3年4月施行版)」をもとに筆者作成

「多床室/従来型個室」の要介護度1で1万7190円、要介護度5で2万5410円でした(30日間)。

特別養護老人ホーム(特養)の費用2.介護サービス加算

介護サービス加算は、サービスの提供体制や利用者の状況等に応じて加算される費用のことです。その金額は施設や入居者の方の状態によって変動します。

特別養護老人ホーム(特養)の費用3.居住費・食費

特別養護老人ホームの居住費と食費については、厚生労働省が1日あたりの「基準費用額」を定めています。

居室タイプごとの居住費と食費の基準費用額は以下の表のとおりです。

特別養護老人ホームの居住費の基準費用額(日額(30日間))

出所:厚生労働省「令和2年度全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料 補足給付(低所得者の食費・居住費の負担軽減)の仕組み」をもとに筆者作成

たとえば従来型個室で3万5130円、食費は4万3350円となっています。